失敗恐怖症とは、過去のトラウマ体験から、些細な類似した体験に遭遇したときに、急に震え出したり、冷や汗をかいたり身体感覚を伴う状況で動けなくなることを意味します。
私たちは少なからず、心に傷をもたらした過去の「トラウマ」があります。
・上司から激しく叱責された
・人間関係が悪化し、いじめにあってしまった
・失敗をした自分を自分自身でひどく責めた
これらと同じような状況が起こったら、また起こりそうだという状況がきたら、とても怖くなりますよね。
聖書は、神は私たちを災害から守り、弱さをかばってくれると言っています。
たとえ、死の陰の谷を歩むとしても、私はわざわいを恐れません。あなたがともにおられますから。
聖書(詩篇23:4前半)
「死の陰の谷を歩いて」とはどういう時のことなのでしょうか?
これは、子供の頃から羊飼いであったダビデの経験です。
羊は愚かで、すぐに群れから離れ、道に迷ってしまいます。
迷った羊は探すのに二、三日かかり、気づいたら、危険な谷間に近づいてしまうこともあります。
羊は目が悪いので、よく谷底に落ちるそうです。
また、谷の陰から、急に野獣が出てきて殺されることもあるそうです。
羊は、自分が群れからはぐれて、迷ったことに気づくと、急に怖くなって動けなくなり、地面に横たわって泣くそうです。
この羊の姿は私たちを表しています。
私たちも、自分が人生で迷子になっていること、道を外れて危険な谷間に向かっていることに気づきません。
そして、ある日いきなり、先行きの不安や、そびえたつ困難を前に、恐怖で動けなくなります。
そんな時に羊が助かる唯一の方法は、羊飼いが助けに来ることです。
実は、羊飼いに見つけられても、羊は、全身が麻痺状態になっており、動けないそうです。
そんなとき、羊飼いはその羊を担いで歩きます。
型に担いで、おんぶして運ぶのです。
羊は大きいもので160KGほどの重い動物です。
ダビデはこのように、自分の羊の群れからはぐれた羊をおぶって助けていたのでしょう。
その体験から、このような羊と羊飼いの関係がよくわかったと思います。
彼が、息子のアブシャロムから命を狙われ、王としての所有物も失った時でも、彼は、自分を探し出し、おぶってくれる羊飼いなるキリストを信じていたのです。
私たちも、人生の困難で、過去のトラウマを思い出して、恐怖で動けない時。
「もう、俺の人生だめだ」と思った時。自分の力では立ち上がれない時。
そんなときが来るかもしれません。
でも、大丈夫です。
キリストはあなたを探し出し、動けない状態のあなたを、おぶってくれます。
キリストは人生の道を踏み外し、自分の過失でさまよったあなたを責めません。
私たちがすべきことは、羊のように泣くことです。
「イエス様!助けてください!」
そうすれば、あなたを助けるキリストの愛と力を必ず、体験できます。