1 そこで、私は何よりもまず勧めます。すべての人のために、王たちと高い地位にあるすべての人のために願い、祈り、とりなし、感謝をささげなさい。
聖書(1テモテ2:1-4)
2 それは、私たちがいつも敬虔で品位を保ち、平安で落ち着いた生活を送るためです。
3 そのような祈りは、私たちの救い主である神の御前において良いことであり、喜ばれることです。
4 神は、すべての人が救われて、真理を知るようになることを望んでおられます。
はじめに
危機の時、政府の支持率は上がるというのが政治学の常識です。
実際、コロナ危機で主要国の支持率はどこも上がっています。
しかし、なんと日本の安倍政権は支持率を下げているのです。
【新型コロナ感染拡大後の直近の支持率(増減)】(支持率の高い順に)
- アンゲラ・メルケル首相(ドイツ):79%(11UP)
- メッテ・フレデリクセン首相(デンマーク):79%(40UP)
- マルク・ルッテ首相(オランダ):75%(30UP)
- ジュゼッペ・コンテ首相(イタリア):71%(27UP)
- スコット・モリソン首相(オーストラリア):59%(18UP)
- 文在寅(ムン・ジェイン)大統領(韓国):56%(17UP)
- ボリス・ジョンソン首相(イギリス):55%(22UP)
- エマニュエル・マクロン大統領(フランス):51%(15UP)
- ドナルド・トランプ大統領(アメリカ):49%(5UP)
- 安倍晋三首相(日本):39%(4DOWN)
- ジャイール・ボルソナル大統領(ブラジル):33%(2DOWN)
主要国で支持率が下がっているのは、日本と、「どうせ誰かがいつかは死ぬ」「ちょっとした風邪」と一切の対策を拒否しているブラジルのジャイール・ボルソラノ大統領だけです。
ニュースをつけると、政治家のコロナ対策が遅いとか、日本の政治家はどうしようもないとかいう言葉をよく聞きます。
2021年4月8日、お笑いコンビ・サンドイッチマンの伊達みきお(45)さんは自身のブログで
「文句が止まらない方は、落ち着いたら選挙に立候補して国会議員になって総理大臣になればいい。家で、関連の番組見てると文句ばかりが目立つ。今は、まず一致団結してコロナウイルスをやっつける事で同じ方向を見ないと乗り越えられないですからね」
と批判を諌め、人々の団結を呼びかけた。
それに対し、一部からは「批判は表現の自由だろ」とバッシングを受けて好感度が下がったみたいです。
みなさんは、安倍政権のコロナ対策に対して思うところはありますか?
批判はしないで一致団結するべきだと思いますか?
それとも、批判することが国にとって不可欠だと思いますか?
こういう時に、まず私たちが考えなければいけないのが、「聖書はなんと言っているのか?」
聖書は、違う切り口から、政治家のためにできることを語っています。
地位の高い人のために祈る
聖書は政治家のために祈りなさいと言っています。
そこで、私は何よりもまず勧めます。すべての人のために、王たちと高い地位にあるすべての人のために願い、祈り、とりなし、感謝をささげなさい。
聖書(1テモテ 2:1)
全ての人、そして「王たちと高い地位にあるすべての人」と書いてあります。
驚くことは、その「全ての人」の中に、当時のローマ皇帝のネロが含まれているということです。
ネロとは、教会を迫害した最大の敵でした。
実際、パウロ自身も迫害によって投獄され、牢獄の中でこの手紙を書いていました。
つまり、聖書は、自分が好きな政治家やリーダーだけ祈れば良いのではなく、国民を苦しめるような指導者のためにも祈りなさいと言っているのです。
安倍首相がネロのようと言っている訳ではもちろんありません。
政治家のために祈るのは、神様が望まれることだということです。
今日は、大きく分けて2つのポイント、
- ①政治家のためになぜ、祈るのか?
- ②政治家のために何を祈るのか?
を聖書から見ていきます。
①政治家のためになぜ、祈るのか?
なぜ、聖書は、指導者、すなわち国のリーダーのために祈りなさいと言っているのでしょうか?
三つの理由が書かれています。
A.私たちが安心して暮らすため
それは、私たちがいつも敬虔で品位を保ち、平安で落ち着いた生活を送るためです。
聖書(1テモテ 2:2)
北朝鮮は、世界で一番キリスト教に対する迫害が厳しい国という調査があります。
そのような国の指導者のもとでは、信者たちは投獄され、安心して暮らすことはできません。
B.神様が喜ばれるから
そのような祈りは、私たちの救い主である神の御前において良いことであり、喜ばれることです。
聖書(1テモテ 2:3)
神様が喜ばれるから、やるのです。
C.人々が救われるため
神は、すべての人が救われて、真理を知るようになることを望んでおられます。
聖書(1テモテ 2:4)
自分を投獄した指導者のために祈ったパウロは、結局そのローマ皇帝ネロのもとで殺されたようです。
「なんだよ、結局祈っても無駄なんじゃん」
そう思ったかもしれません。
しかし、ある意味パウロの祈りは、250年後に実を結ぶのです。
あれだけキリスト教を迫害していたローマ帝国は、AD313年にキリスト教を認めます。
380年にはキリスト教はローマ帝国の国教となりました。
指導者の影響力は大きく、キリスト教信者は世界の1/3、24億人いると言われています。
②政治家のために何を祈るのか?
そこで、私は何よりもまず勧めます。すべての人のために、王たちと高い地位にあるすべての人のために願い、祈り、とりなし、感謝をささげなさい。
聖書(1テモテ 2:1)
次の4つです。
「願い」「祈り」「とりなし」「感謝」
それぞれ、ギリシャ語の原語を見ると、
「願い(デエーシス)」は欠乏の満たしを求めること。
「何やってんだよ!」と言いたくなる時、政治家に知恵が与えられるように祈るのです。
「祈り(プロシューケー)」は神にだけささげる愛による交わり。
人に話すのではなく、神に直接訴えるのが祈りです。
「とりなし(エンテュークシス)」その人の代わりに哀願すること。
クリスチャン1%未満の日本では政治家が祈っていない可能性が高いので、その人の代わりに神に祈るのです。
「感謝(ユーカリスティア)」は、与えられた状況で神に感謝すること。
日本のために働いてくれている政治家に感謝を祈るのです。
ニュースを見て「こうしたが方がいいのに」「なんでそんなことするんだ」と思うことは、国民として大切なことです。
そして、この洞察力を祈りに向けましょう。
まずは、感じたことと、思っていることを祈ってみましょう。
その中で、聖霊様が導いてくださいます。
イギリスの首相ネヴィル·チェンバレンは、1940年5月26日、国家のための祈りを宣言しました。
第2次世界大戦中に、劣勢になっていた連合軍のために、国民に祈りを要請したのです。
1939年9月、ドイツのヒトラーは、ポーランドの侵攻後、次々とヨーロッパ諸国を占領し、1940年5月24日には、50万人のイギリスとフランスの連合軍をフランスの海岸地域に孤立させました。
爆撃を加えるドイツ軍はわずか24キロメートルのところにいたので、連合軍は間もなく全滅するかのような状況に直面していました。
すると、 イギリスのウェストミンスター寺院をはじめ、全国にある教会に大勢の人々が集まり、ドイツ軍に包囲された夫と息子を救ってくれるよう神に祈りました。
間もなく奇蹟が起こりました。祈ってから24時間が経ったとき、どうしたわけかヒトラーが突然、攻撃中止命令を下したのです。
6日後、イギリスとフランスの連合軍は、救助船に乗ってイギリスに戻って来ました。
イギリスの首相が祈りの日を宣言し、イギリス国民が心を一つにして祈ったとき、神は連合軍を奇蹟的に守ってくださったのです。
この話では、祈りの力のすごさです。
しかし、今日注目したいのが、国が一致団結して、国単位で国のために祈ったということです。
イギリスの指導者のために祈りました。
厳しい状況からの守りのために祈りました。
ヒトラーのためにも祈りました。
すると、国単位で神の御手が降ったのです。
このコロナ禍にあって、今、私たちがすべきことは祈りです。
批判はあながち悪いことではありません。
政治に対して真剣に考えている結果です。
しかし、批判しても現状はそこまで変わりません。
その鋭い批判力を神に向けましょう。
私たちの思いを神に祈りましょう。
先ほどの4つの祈り。
- A.「願い(デエーシス)」
日本の政治家の欠乏の満たしを求めましょう。 - B.「祈り(プロシューケー)」
人に話すのではなく、神に直接訴えましょう。 - C.「とりなし(エンテュークシス)」
政治家の代わりに神に祈りましょう。 - D.「感謝(ユーカリスティア)」は、与えられた状況で神に感謝すること。
日本のために働いてくれている政治家に感謝を祈るのです。
そうすれば、神が動くのです。
いいですか?
神が動くのです。
正しい人の祈りは、働くと大きな力があります。
聖書(ヤコブ 5:16)
終わりに
①政治家のためになぜ、祈るのか?
- A.私たちが安心して暮らすため 聖書(1テモテ 2:2)
- B.神様が喜ばれるから 聖書(1テモテ 2:3)
- C.人々が救われるため 聖書(1テモテ 2:4)
②政治家のために何を祈るのか? 聖書(1テモテ 2:1)
- A.「願い(デエーシス)」
日本の政治家の欠乏の満たしを求めましょう。 - B.「祈り(プロシューケー)」
人に話すのではなく、神に直接訴えましょう。 - C.「とりなし(エンテュークシス)」
政治家の代わりに神に祈りましょう。 - D.「感謝(ユーカリスティア)」は、与えられた状況で神に感謝すること。
日本のために働いてくれている政治家に感謝を祈るのです。
まずは第一歩として、今日
安部首相のために祈りましょう。
政治家や私たちの地域の議員たち。
そして、私たちの会社の上司のためにも祈りましょう。
神様、日本の政治家に知恵と決断力を与え、この国を導いいてください。イエス様のお名前によってお祈りします。アーメン。