クリスマスに対する4つの反応「どんな人がイエスに出会ったのか?」聖書(マタイ2:1-10)

20201220
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1 イエスがヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東の方から博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。
2 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。私たちはその方の星が昇るのを見たので、礼拝するために来ました。」
3 これを聞いてヘロデ王は動揺した。エルサレム中の人々も王と同じであった。
4 王は民の祭司長たち、律法学者たちをみな集め、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
5 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。
6 『ユダの地、ベツレヘムよ、あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。あなたから治める者が出て、わたしの民イスラエルを牧するからである。』」
7 そこでヘロデは博士たちをひそかに呼んで、彼らから、星が現れた時期について詳しく聞いた。
8 そして、「行って幼子について詳しく調べ、見つけたら知らせてもらいたい。私も行って拝むから」と言って、彼らをベツレヘムに送り出した。
9 博士たちは、王の言ったことを聞いて出て行った。すると見よ。かつて昇るのを見たあの星が、彼らの先に立って進み、ついに幼子のいるところまで来て、その上にとどまった。
10 その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。

聖書(マタイ2:1-10)

はじめに

クリスマスは世の一大イベントのようになっていて、お寺の幼稚園でもクリスマス会をするほどです。

LOCARIがクリスマスに関するアンケートを実施しました。

今年(2020年)のクリスマスはどのように過ごす予定?
61.8%の方が「おうちでパーティーをする」と回答しました。

去年に比べ「外食をする」「テーマパークに行く」が減っています。

今年(2020年)のクリスマスは誰と過ごす予定か?
79.4%の方が「家族」、10.8%の方が「恋人」、2.9%の方が「友達」と回答しました

昨年のクリスマスに比べ「恋人」「友達」「同僚」と過ごす方が減少しています。

牧師といて、「あれ?」と思いました。

クリスマスなのに、キリストが出てこない!

「教会に行く」がせめて項目に出てきて欲しいです。おそらく1%未満?
「クリスマスはキリストと過ごす」というちょっと変わった回答も1%は欲しかったのです。

クリスマスを英語表記にすると「Christmas」
Christがキリスト、masはミサ(礼拝)という意味です。

つまり、本来クリスマスとは「キリストを礼拝する日」なのです。

今年も、規模は小さくてもクリスマスは、セールのためにデパートは混雑し、みんながクリスマスディナーを楽しみ、イベントが催されるでしょう。

みなさんは、どのように過ごす予定ですか?
あなたのクリスマスに「キリスト」はいますか?

実は、イエスが生まれた約2千年のオリジナルのクリスマスにも、人々は様々な反応を示しました。

今日の箇所では、4人の登場人物が出てきます。
今日は4人の人物の反応に注目し、私たちと照らし合わせていきたいと思います。

キリストに出会った人

ちなみに、キリストとメシヤは同じ意味です。
今日のメッセージではごちゃ混ぜで使います。

キリストはギリシャ語で、私たちに馴染みのある呼び方。
メシヤはヘブライ語で、ユダヤ人に馴染みのある呼び方。

どちらも同じで、聖書にも両方、同じ意味で出てきます。

では、それぞれ、誰がどのような反応をしたのでしょうか?

①星を見てきた東方の博士→礼拝しに来た(プロスキュネオー:高官に敬意をあらわす)

1 イエスがヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東の方から博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。

聖書(マタイ2:1)

ヘロデ王の時代とは、今から約2,000年前です。
イエス・キリストがイスラエルという国でお生まれになったとき、東の国から博士たちがきました。

東の方とは、中東アラビヤのバビロン(現在のイラク)です。
博士とは、ギリシャ語でマゴスといい、天文学者、占星術師、ペルシャの祭司という意味があります。

つまり、星占いを極めた科学者であり、バリバリの異邦人です。

当時、バビロンには、多くのユダヤ人が住んでいました。
なぜ?
BC586年のバビロン捕囚の影響です。

その中でも、占星術師が聖書を研究していたようです。
なぜ?

おそらく、ダニエルの影響でしょう。
みなさん、知らない人も多いと思うのですが、ダニエルは天文学や占星術のエキスパートです。
当時の星占いは天文学に近かったかもしれません。
ダニエルは高校生の時から国家プロジェクトで英才教育を受けた科学者です。

もちろん、彼はそのような職業につきながら、神様に対する揺るがない本物の信仰を持っていました。

もっと大事なのは、彼らが何の目的でイスラエルに来たかということです。

2 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。私たちはその方の星が昇るのを見たので、礼拝するために来ました。」

聖書(マタイ2:2)

「礼拝するために来た」

東方の博士は、星によって場所を突き詰め、捧げものをもって、はるばる歩いて(1200lm, 35日以上)やってきたのです。

②預言を信じたヘロデ王→殺そうとした

3 これを聞いてヘロデ王は動揺した。エルサレム中の人々も王と同じであった。

聖書(マタイ2:3)

次に、当時のイスラエルを治めていたヘロデ王の反応を見てみましょう。

彼は、動揺しました。
なぜ?

自分の王位が危ぶまれると思ったからです。

ヘロデ王はエドム人(ヨルダン)で、ローマ帝国によって任命された人でした。
つまり、イスラエルのユダヤ人からは、あまり支持されるような人間ではなかったのです。

ダビデ王家の子孫が生まれたと聞いて恐れを感じないはずがありません。

ユダヤ人が一気に盛り上がり、ヘロデの王権を転覆する危険性があるからです。

彼は、聖書を熱心に調べ始めます。

4 王は民の祭司長たち、律法学者たちをみな集め、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
5 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。
6 『ユダの地、ベツレヘムよ、あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。あなたから治める者が出て、わたしの民イスラエルを牧するからである。』」

聖書(マタイ2:4-7)

彼は、今度、博士たちにも聞いて科学的にも調べます。

7 そこでヘロデは博士たちをひそかに呼んで、彼らから、星が現れた時期について詳しく聞いた。

聖書(マタイ2:7)

ヘロデ王の背後にはサタンもいたことがわかります。

7 そこでヘロデは博士たちをひそかに呼んで、彼らから、星が現れた時期について詳しく聞いた。

聖書(マタイ2:7)

「ひそかに」というフレーズがサタンがすることを暗示しています。
殺意が潜んでいるからです。
実際、ヘロデは後に本当に殺そうと大規模な殺戮をします。

ヘロデは、博士たちに欺かれたことが分かると激しく怒った。そして人を遣わし、博士たちから詳しく聞いていた時期に基づいて、ベツレヘムとその周辺一帯の二歳以下の男の子をみな殺させた。

聖書(マタイ2:16)

これは恐ろしいことです。
私たちがそこにいたら、自分の子供が殺されていたのです。

8 そして、「行って幼子について詳しく調べ、見つけたら知らせてもらいたい。私も行って拝むから」と言って、彼らをベツレヘムに送り出した。

聖書(マタイ2:8)

完全にサタンの思いが入っています。
「拝むから」とはたちの悪い嘘です。

聖書を熱心に勉強するが信じない人もいます。
クリスチャンをやり込めるために聖書を勉強する無神論者もいるくらいです。

預言を信じたヘロデ王→殺そうとした

③エルサレム中の人々→動揺した

3 これを聞いてヘロデ王は動揺した。エルサレム中の人々も王と同じであった。

聖書(マタイ2:3)

エルサレムに住んでいたイスラエル人たちもヘロデ王と同じ反応だったと聖書に書いています。
なぜ、彼らは動揺したのでしょう?

彼らが待ち望んでいた、ユダヤ人の王様がお生まれになったのに?
普通は、喜ぶんじゃないでしょうか?

いいえ、彼らは王が入れ替わるたびに起こる戦争や混乱に対する恐怖です。

結局、彼らは、聖書を表面的には知っていたが、自分の生活の安定にしか興味がありませんでした。

聖書をしっかり読めば、メシヤは平和の王と書いているのに。

福音を聞いても、なぜか動揺する人もいます。

「ああ、酒やタバコをやめないんといけないんだろう」
「ああ、色々と自由が奪われるんだろう」
「ああ、もしかすると迫害されるんだろう」

これらは勝手な推測に過ぎませんが、
こういう人たちは、自分の焦点が神ではなく、自分の幸せにしかないのです。

エルサレム中の人々→動揺した

④祭司長や律法学者→何もしなかった

4 王は民の祭司長たち、律法学者たちをみな集め、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。
5 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。
6 『ユダの地、ベツレヘムよ、あなたはユダを治める者たちの中で、決して一番小さくはない。あなたから治める者が出て、わたしの民イスラエルを牧するからである。』」

聖書(マタイ2:4-6)

あれ、メシアがベツレヘムで生まれることを知っている。

しかも、明確にミカ書5:2のメシヤ預言をテンポよく答えています。

でも、その後、彼らの行動が何も書かれていません。

なぜ、何もしない?

彼らが熱心に学んだ聖書の中心メッセージのメシヤが、預言の通りベツレヘムで生まれたというのに。

なぜ、確かめに行くことすらしない?

しかも、彼らはヘロデ王がイエスを殺そうと分かっていても、「何もしなかった」のです。

ある意味、彼らが一番たちが悪いでしょう。
愛の反対は、憎しみではない。無関心。

彼らは表面的には聖書の専門家で、宗教的な指導者と名乗っていましたが、内側は信仰がありませんでした。

私たちもどうでしょう?
クリスマスシーズン。
心が躍ります。

でも、クリスマスというイベントに関心があるのか?イエスに関心があるのか?

聖書を知っていても、サタンの攻撃があることを知っていても、「何もしないクリスチャン」
クリスチャンと自称しながらも、イエスを礼拝することに無関心の人がいるのです。

さて、イエス様に対して4タイプの人がいることがわかりました。

イエスに出会って、

  • ①礼拝する人(バビロンの異邦人)
  • ②殺そうとする人(イスラエルの王様)
  • ③動揺する人(イスラエルの民衆)
  • ④何もしない人(イスラエルの宗教指導者)

聖書を読み進めるならば、最終的に②~④全員が殺そうと十字架につけます。

つまり、人間には2種類の反応しかいないのです。
神を礼拝するか、神を殺そうとするか。

4タイプの中で、最も注目すべき人は誰でしょうか?

メシヤを礼拝したバビロンの異邦人です。
驚くべきことは、バビロンの星占い師が、真剣に神を求めて、イエスに出会い、心から礼拝したということです。

彼らは、ヘロデより、律法学者よりも聖書の知識はなかった。しかし、真の礼拝者だった。
占星術?確かに星占いは聖書で禁止されています。しかし、神は彼らに関心を持って、彼らの方法でご自身を表されたのです。

星を支配するのは誰か?それがメシヤだということです。
しかし、彼らは自分たちが勉強している星の動きが、真の神によって動かされていることに気づいたはずです。

9 博士たちは、王の言ったことを聞いて出て行った。すると見よ。かつて昇るのを見たあの星が、彼らの先に立って進み、ついに幼子のいるところまで来て、その上にとどまった。

聖書(マタイ2:9)

「見よ!」

彼らは彼らの常識ではなく、星の導きに従ったのです。
星がすごいのではく、神様が星を通して彼らを導いたのです。

私たちも誰もが、ある意味、星に導かれてキリストに出会うのです。
その星は、

  • 病気
  • 経済的な困難
  • 心の虚しさ

問題だけではありません。

  • 成功?
  • 宗教心?
  • クリスチャンとの出会い?

神を意識したものは、必ず本当の神に導かれます。
自分の常識を捨て、聖霊の導きに委ねるときに、キリストに出会うのです。

あなたがたがわたしを捜し求めるとき、心を尽くしてわたしを求めるなら、わたしを見つける。

聖書(エレミヤ29:13)

成功や富を手に入れるために神に出会うのではありません。
むしろ、真の神に出会ったときに溢れるのは、礼拝による喜びです!

10 その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。

聖書(マタイ2:10)

もし、占い師が教会にきたら、みなさんはどのような反応をしますか?

どんな職業の人であっても、神を求める人は、イエスが導かれるのです。

仏教徒でも、イスラム教徒でも、異端と言われる人たちでも。
医者も科学者も、学校の先生も、政治家も、ギャンブラーも、夜の街関連で働く人も、銀行員も、極道も。
芸能人も、プロ野球選手も、モデルも、YouTuberも。

ガーデンチャーチに、このような人たちが多く、くることを祈っています。
みなさん、まゆをひそめないようにしましょう。

神は差別しませんが、私たちは差別の心をもってしまいがちです。

星が教会に導くなら、彼らは「ここに」来るのですから。
神が導いたのですから。

終わりに

4タイプの人
イエスに出会って、

  • ①礼拝する人(バビロンの異邦人)
  • ②殺そうとする人(イスラエルの王様)
  • ③動揺する人(イスラエルの民衆)
  • ④何もしない人(イスラエルの宗教指導者)

私たちは誰でしょう?

神を心から求めて、礼拝する人になりたいと思います。

今年のクリスマスは、どのように過ごす予定ですか?

おうちでパーティー?いいでしょう。
家族と過ごす?いいでしょう。

そして、その中心に、イエス様をお迎えしてはいかがでしょうか?
今年のクリスマスはぜひ、イエス様をおうちで礼拝しましょう

家族がいなくてもOKですよ。クリスマスはキリストがいるんですから。

24日でも25日でもいいです。

ローストビーフを作って、
クリスマスツリーを飾って、
家族で食卓を囲んで(1人の人はケンタッキーを持ち帰って)

イエス・キリストを礼拝する心で、イエス様に向かって「メリークリスマス!」とお祝いしましょう。

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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