はじめに
今日は、聖書に出てくる第一神殿から第四神殿までわかりやすく説明します。
聖書に、神殿って出てきますよね?エルサレムに建てたれた神殿のことで、イスラエルの信仰生活の中心です。聖書の中でも、とても大切な神殿ですが、ちゃんと整理しないと、こんがらがります。
なぜ、こんがらがるのでしょうか?
・聖書では、建てられて、壊されて、また建設されたりと、突然バラバラに出てくるので混乱しやすいから。
・イエス様時代に神殿があり、今は神殿がないから。いつ壊されたかがわかりづらいから。
・終末の預言に神殿が出てくるので、これから建つと言われているから。
・あと、そもそも神殿と幕屋って何が違うの?
つまり、ごちゃごちゃしやすいので、わかりやすくまとめる必要があります。このメッセージを読むと、聖書に出てくるすべての神殿を時系列で整理することができます。しかも、神殿の意味についてもわかるようになります。
第三神殿って何?
今日の結論は、一言でいうと、 第三神殿とは、世の終わりの患難時代に建っている神殿です。
三つのポイントで、神殿についてお話ししたいと思います。
まず、神殿ってそもそも何なのか?からお話します。
① 神殿の構造と意味
神殿には柵のようなものがあり、その中が中庭になっています。その中に建物があり、中には仕切りがあって二つの部屋に分かれています。一つ目を聖所、二つ目を至聖所といいます。神殿は三層構造になっているということがポイントです。神殿よりずっと前に造られたモーセの幕屋も全く同じ三層構造です。
中庭には祭壇と手を洗う洗盤があり、聖所の中を入っていくと、12個のパン、メノラー(燭台)、香壇があります。そして幕があって、至聖所に入ることができます。至聖所の中には神の箱があります。何が言いたいかというと、この至聖所に向かえば向かうほど、神様の臨在、神様がおられる空間に近づいていくということを、構造で表しています。
つまり神殿とは、神様の臨在、神様が共におられるということを表しています。神殿の前に建てられる、「幕屋」がなぜできたのかという聖書の箇所を見てみると、幕屋と神殿の意味がよく理解できます。超簡単にいうと、幕屋は、旧約聖書に出てくるモーセが神様の命令で建てたテントです。神殿は、旧約聖書に出てくるソロモンが神様の命令で建てた立派な建物です。
神様はモーセにどういう目的で幕屋を建てさせたのか?
彼らにわたしのための聖所を造らせよ。そうすれば、わたしは彼らのただ中に住む。
聖書(出エジプト記25章8節)
神様が実際にテントの中に住まわれるわけではないです。限られたところの住む方ではありませんが、神様はあえて、イスラエルの民に分かりやすいように。「わたしはあなたと共にいるよ。あなたがたの只中にいるよ」というのを人間にわかりやすく伝えるために、幕屋におられるということを表しました。
幕屋も神殿も、天にある本物の聖所、すなわち天国の住まいの地上における模型(影)であることを聖書は言っています。これも人間にわかりやすいように神様があえて表現しているということです。
23 ですから、天にあるものの写しは、これらのものによってきよめられる必要がありますが、天上にある本体そのものは、それ以上にすぐれたいけにえによって、きよめられる必要があります。
聖書(へブル人への手紙9:23~24)
24 キリストは、本物の模型にすぎない、人の手で造られた聖所に入られたのではなく、天そのものに入られたのです。そして今、私たちのために神の御前に現れてくださいます。
つまり、幕屋も神殿もイエスキリストご自身の「型・モデル」であるということです。
「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。」
(ヨハネの福音書1:14)
神殿も同じです。
あなたがたのからだは、あなたがたのうちに住まわれる神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたは、もはや自分自身のものではないことを知らないのですか。
聖書(コリント人への手紙第一6:19)
宮というのは神殿のことです。神殿そのものが優れているのではなくて、イエスキリストを信じる者にはその人の中に神ご自身が住まわれるという奥義を体験することができます。私たちの体が神殿であるとパウロは言っています。
② 神殿の歴史(第一神殿から第四神殿まで)
A 幕屋
幕屋はモーセの時代に建てられました。聖書でいうとモーセからサムエルの時代。出エジプト記~サムエル記まで幕屋が出てきます。
モーセの時代は荒野でイスラエルの民とともに40年間さまよっていました。その後約束の地に入り、エルサレムの前にイスラエルで宗教の中心だったシロという場所に幕屋が移されます。
その後、ペリシテ人に奪われたりしながらも、ダビデの時代にその幕屋がやってきます。
B 第一神殿
第一神殿は、ソロモンの神殿と呼ばれています。聖書でいうとソロモンの時代、列王記とか歴代誌に出てきます。
BC 957年にわずか7年半でソロモンは神殿を完成させます。モーセの幕屋と比べて大きさは2倍でした。そこから約400年後、BC 586年にバビロニア帝国によって神殿が破壊されます。
C 第二神殿
第二神殿は、ゼルバベルの神殿と呼ばれています。別名ヘロデの神殿。(イエス様が生まれる前に、ヘロデ大王が大きく改修した)
聖書ではゼルバベルの時代、エズラ記やネヘミヤ記にこの第二神殿が建てられる記述が出てきます。その後イエス様の時代、福音書の中で出てくる神殿はこの第二神殿のことです。
AD 70年にはローマ帝国によって破壊されます。これは聖書には預言では書かれているが、壊されているところは書いていません。
今、私たちはこの第二神殿が壊れた後の時代を生きています。
D 第三神殿
これは患難時代に建っている神殿です。患難期の前か患難期前半の3年半に建てられます。
聖書にはこれらの箇所に預言されています。
ダニエル書9章27節
マタイの福音書24章15節
テサロニケの手紙第二2章3,4節
ヨハネの黙示録11章1,2節
第三神殿は今は建っていません。世の終わりが近づいていくことにつれ、これから建つことが預言されているのです。
2012年の秋、第三神殿建築のための全てが整ったと言われています。エルサレムには神殿博物館があり、その中には第三神殿で使うであろう用具などが展示されています。いつ建っても大丈夫なように、現代イスラエルの中では準備がされています。
キリストの再臨のときに、この第三神殿は崩壊します。
E 第四神殿
これはメシア王国、いわゆる千年王国に建てられる神殿です。聖書でいうと、エゼキエル書40~48章に書いています。
第三神殿、第四神殿については、牧師や神学者の聖書解釈(例えば千年王国の理解など)によって、変わってくる可能性がありますが、私はこのように信じています。
一番目のポイントで、神殿は「神の臨在(ともにおられること)」の象徴と言いましたが、神の臨在を示す神の栄光を中心に神殿を見ていくのも重要です。第一神殿は、ソロモンが建てましたよね。この神殿には、神の臨在を示す神の栄光が宿ったと聖書に書いてあります。
しかし、その栄光は、神殿の東の門から去ったとエゼキエル書の9-11章に書いてあります。その後、第一神殿は、バビロンによって破壊されました。異邦人のときがこの時から始まったと言われています。
イ工ス・キリストは、
「異邦人のときの終わるまで、工ルサレムは異邦人に踏み荒らされます」
聖書(ル力の福音書21 :24)
と語っています。
第二神殿には、神の栄光があったとは書いていませんが、イ工スキリストご自身がそこに入られました。しかし、第二神殿もAD 70年にローマによって破壊され、工ルサレムは異邦人によって1900年間、踏み荒らされています。今はここです。私たちは2020年の今、ここを生きています。
将来、建つと考えられる第三神殿にも、神の栄光は宿りません。この神殿は、反キリストによって汚されます。
そして千年王国で、第四神殿が建てられます。エゼキエル書の43章1節,2節では、この第四神殿に出て行った東の門から神の栄光が戻ってくると預言されています。エゼキエル書の44章1節,2節には、神の栄光が入った後、東の門は閉められてもう神の栄光が出ていくことはないと預言されています。
③ 神殿の丘とは?
神殿の丘とは神殿が建つ場所のことで、エルサレムにあります。
写真にある黄金のドームが建っているところが神殿の丘です。
聖書の中で最初に出てくるのはモリヤの山です。
創世記22章にアブラハムがイサクをささげるシーンが出てきますが、あの丘が今の黄金のドームが建っている神殿の丘です。
その次に、オルナンの打ち場という名前で登場します。第一歴代誌21章15節・第二歴代誌3章1節に出てきます。
ダビデの時代、神様の命令でオルナンが所有していた土地を買いなさいと命令されます。ダビデが買い取った後、ソロモンが神殿を建てます。
ソロモンは、エルサレムのモリヤの山で主の宮の建築を始めた。そこは、主が父ダビデにご自分を現され、ダビデが準備していた場所で、エブス人オルナンの打ち場があったところである。
聖書(歴代誌第二3:1)
第二神殿も同じ場所に建てられていて、ローマによって壊される。これから第三神殿が建つ場所もそこですが、今2020年は岩のドーム イスラム教のモスクが建っています。
いわゆる神殿とはユダヤ教の神殿で、キリスト教徒が建てるというよりもユダヤ人が中心となってこれが建ちます。
今イスラム教とユダヤ教は敵対しています。でも今はイスラム教のモスクが建っているのでどうやって建つのか不思議ですが、聖書には必ず建つと書いてあります。
神殿が建ったら、世の終わりが近いことがわかります。
まとめ
第三神殿って何?一言でいうと、 第三神殿とは、世の終わりの患難時代に建っている神殿です。
神の臨在(ともにおられること)の象徴です。
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使用画像元: Pixabay, Unsplash