【聖書の終末預言㊴】大患難時代⑤2人の証人「反キリストに殺されるが三日半で〇〇する 」(黙示録11:1-12、ゼカリヤ4:12-14)

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はじめに

今日は、大患難時代の預言に活躍する「2人の証人」について説明します。

黙示録が難しく感じる原因の一つに、解釈が難しい人物がたくさん出てくることがあります。獣、大淫婦、144,000人、そして、今日の2人の証人です。死んだり、よみがえったり、目まぐるしく色々なことが起こるので、頭がごちゃごちゃしてしまいます。でも、一体、これは何を表しているんだ?と興味は残りますよね。



このメッセージを読むと、世の終わりに活躍する「2人の証人」が一体誰かがわかるようになり、終末に何が起こるのか大きなイメージが沸くようになります。最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

二人の証人とは一体何を表しているのか?

二人の証人とは一体何を表しているのか?
 一言でいうと、大患難時代の前半3年半に、エルサレムで福音を伝えるユダヤ人預言者のことです。144,000人とは別の人です。 
より詳しく3つのポイントで見ていきましょう。

A.二人の証人は誰か?

 2人の預言者 

わたしがそれを許すので、わたしの二人の証人は、粗布をまとって千二百六十日間、預言する。」

聖書(黙示録11:3)


預言するとあるので、これは福音を伝える預言者(あるいは伝道師)であることがわかります。この証人が誰であるかについては様々な解釈があります。ハーベストタイムの中川先生によると、5つの解釈があるようです。

1.イスラエルと教会
2.旧約聖書と新約聖書
3.モーセとエリヤ
・彼らが行う奇跡が、モーセとエリヤのそれに似ている。
・モーセは 2 度死ぬのかという問題がある。
4.エノクとエリヤ
・ともに生きたまま天に上げられた。
・彼らは、死ぬことのない体に変えられている。
・歴史上の人物が登場する際には、名前が出て来る。
5.大患難時代の間に生きている2人のユダヤ人

1と2は比喩的解釈であるので、ここでは突っ込みません。3と4ですが、エノクやモーセが終末に現れるという預言はないので、ちょっと厳しいと思われます。もし、過去の人物が再び遣わされるとすれば、エリヤが一番ありえます。エリヤが再びこの世に送られることは、マラキ書に書いてあるからです。

5 見よ。わたしは、主の大いなる恐るべき日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。
6 彼は、父の心を子に向けさせ、子の心をその父に向けさせる。それは、わたしが来て、この地を聖絶の物として、打ち滅ぼすことのないようにするためである。」

聖書(マラキ4:5-6)


5節の「大いなる恐るべき日が来る前」とは、大患難時代の前を指すと考えられます。なので、エリヤであることは考えられますが、はっきりしたことは言えません。彼らがユダヤ人であるかも、はっきりは書かれていないので、定かではありません。

なぜ、2人なのでしょうか?ユダヤ民族と異邦人という2つのグループのために働くことを表しているという解釈があります。もう一つ、答えにはなりませんが、ゼカリヤ書ですでに2人と預言されています。

12 そして再び尋ねた。「二本の金の管によって金の油を注ぎ出す、このオリーブの二本の枝は何ですか。」
13 すると彼は私にこう言った。「あなたは、これらが何であるかを知らないのか。」私は言った。「主よ、知りません。」
14 彼は言った。「これらは、全地の主のそばに立つ、二人の油注がれた者だ。」

聖書(ゼカリヤ書4:12-14)

2本のオリーブの木とあります。黙示録とゼカリヤ書は同じことを言っています。

彼らは、地を治める主の御前に立っている二本のオリーブの木、また二つの燭台である。

聖書(黙示録 11:4)


ここからわかることは、「2人の証人」は2人の預言者だと言うことだけです。

B.二人の証人はいつ活躍する?

 7年間の大患難時代の前半3年半の期間(144,000人と同じ時期) 

わたしがそれを許すので、わたしの二人の証人は、粗布をまとって千二百六十日間、預言する。」

聖書(黙示録11:3)


「千二百六十日」は、太陰歴の3年半であり、時期的には大患難時代の前半です。つまり、前回のブログで紹介した、封印のさばきとラッパの裁きが行わている時です。144,000人と同じ時期に活躍します。違いは何かというと、144,000人は全世界で活躍しますが、2人の証人はエルサレムで活動します。

C. 二人の証人は何をする?

①福音を宣べ伝える

わたしがそれを許すので、わたしの二人の証人は、粗布をまとって千二百六十日間、預言する。」

聖書(黙示録11:3)


預言するとは、未来のことを予言すると言う意味だけではなく、本来は、「神のことばを預かる」つまり、神のメッセージを伝えるメッセンジャーです。福音を伝えると言うこと、言い換えれば、宣教師です。イスラエルの神が真の神であり、イエス・キリストこそが真の救い主(メシヤ)であると証しするのです。その時に、次のような驚くべきことが起きます。

彼らに害を加えようとする者は必ず殺される。もしだれかが彼らに害を加えようとするなら、彼らの口から火が出て、敵を焼き尽くす。もしだれかが彼らに害を加えようとするなら、必ずこのように殺される。

聖書(黙示録11:5)


奇跡を行う力が与えられます。

この二人は、預言をしている期間、雨が降らないように天を閉じる権威を持っている。また、水を血に変える権威、さらに、思うままに何度でも、あらゆる災害で地を打つ権威を持っている。

聖書(黙示録11:6)


これらの奇跡が、全世界にニュースやネットで中継され、力強いメッセージが世界中に届くと考えられます。まさに、新しい世代の宣教方法ですね。しかし、彼らは殺される運命にあります。

②殺される

7 二人が証言を終えると、底知れぬ所から上って来る獣が、彼らと戦って勝ち、彼らを殺してしまう。
8 彼らの死体は大きな都の大通りにさらされる。その都は、霊的な理解ではソドムやエジプトと呼ばれ、そこで彼らの主も十字架にかけられたのである。
9 もろもろの民族、部族、言語、国民に属する人々が、三日半の間、彼らの死体を眺めていて、その死体を墓に葬ることを許さない。
10 地に住む者たちは、彼らのことで喜び祝って、互いに贈り物を交わす。この二人の預言者たちが、地に住む者たちを苦しめたからである。

聖書(黙示録 11:7-10)


難しい用語が出てくるので、整理しましょう。
・底知れぬ所から上って来る獣(7節)=反キリスト
・大きな都(8節)=エルサレム
・もろもろの民族、部族、言語、国民に属する人々(9節)=異邦人(ユダヤ人以外)
・その死体を墓に葬ることを許さない(10節)=聖徒に対する侮辱(申命記21:23)

その死体を次の日まで木に残しておいてはならない。その日のうちに必ず埋葬しなければならない。木にかけられた者は神にのろわれた者だからである。あなたの神、主が相続地としてあなたに与えようとしておられる土地を汚してはならない。

聖書(申命記21:23)


つまり、こう言うことです。3年半は二人の証人は奇跡によって無双し、たくさんの人を救いに導きます。しかし、3年半たった時、獣つまり反キリストが彼らを殺します二人の証人エルサレムで三日半も死体がさらされます(十字架?)。世界中の人々は、勝利した反キリストを賛美します。

③復活する

しかし、三日半の後、いのちの息が神から出て二人のうちに入り、彼らは自分たちの足で立った。見ていた者たちは大きな恐怖に襲われた。

聖書(黙示録 11:11)


三日半も吊るされていた死体が息を吹き返し2人の証人は蘇ります。これは奇跡ですね。

二人は、天から大きな声が「ここに上れ」と言うのを聞いた。そして、彼らは雲に包まれて天に上った。彼らの敵たちはそれを見た。

聖書(黙示録 11:12)


そして、どうなるかと言うと、天に上って行きます。その後、何が起こるかと言うと、エルサレムで地震が起こり、建物の10分の1が倒壊し、7,000人の死者が出ます。

そのとき、大きな地震が起こって、都の十分の一が倒れた。この地震のために七千人が死んだ。残った者たちは恐れを抱き、天の神に栄光を帰した。

聖書(黙示録11:13)


その時に、全世界の人々は、「天の神に栄光を帰した」つまり、「ああ、反キリストじゃない。やっぱりこの2人の証人が伝えていたイエスこそ、真の神なんだ」とキリストを信じるようになると言うのです。そりゃそうですよね。三日半も吊るされていた死体が蘇って、天に昇って行くのを見たんですから。これを見たら、イエス・キリストが聖書にあるように三日後に復活したと言うことも信じられるようになります。ところで、どうやって世界中の人たちはこのことを目撃するのでしょうか?インターネットによるライブ中継だと思われます。別にテレビ局が入らなくても、人々がスマホで撮影し、あっという間に世界に広がるでしょう。だからこそ、封印とラッパの裁きでさえも悔い改めなかった人々が、ここで神に立ち返るのです。

ここで大患難時代の前半が終わります。しかし、皆さんご存知の通り、後半がもっとひどくなります。「え?2人の証人のおかげで、全世界の人がキリストを信じたんじゃないの?」実は、そのあと、反キリストも同じことをします。つまり、死んだのに、再び「復活する」のです。人々は、再び反キリストに心を翻し、彼を神として祭り上げ、像まで作るようになると預言されているからです。

まとめ

まとめましょう。二人の証人とは一体何を表しているのか?
一言でいうと、 大患難時代の前半3年半に、全世界に福音を伝えるユダヤ人預言者のことです。 

144,000人とは別の人です。

A.二人の証人は誰か?
→2人の預言者
B.二人の証人はいつ活躍する
→7年間の大患難時代の前半3年半の期間(144,000人と同じ時期)
C. 二人の証人は何をする?
1.福音を宣べ伝える
2.殺される
3.復活する

今日で、大患難時代の前半3年半に起こることをカバーしました。具体的には…
1.144000人の伝道師
2.大バビロンの復興
3.7つの封印の裁き
4.7つのラッパの裁き
5.2人の証人


でも、まだ頭がごちゃごちゃしてませんか?次回は、大患難時代の前半3年半に起こることを整理します。

読んでいただきありがとうございます。このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。

参考資料:黙示録セミナー終末編 /オメガミニストリーズ•オメガバイブルスタディー、ハーベストタイムミニストリーズ/メッセージステーション 使用画像元: Pixabay, Unsplash

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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