仮面を取っていい「違う自分を演じるのは偽善者?」聖書(1ペテロ2:1)

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贈り主が見ている前でプレゼントを開けるとき、相手を喜ばせようと、嬉しくてたまらないふりをした。
予期せぬタイミングで突然お客さんがやって来てしまってイライラしたけれど、その感情を隠した。
相手の話が退屈なのに、興味があるふりをした。
疲れているのを隠すために、他の人と同じぐらい元気なふりをした。

私たちの誰もが、少なからず、本当の自分の感情を隠して、表向きは全然違うような態度をしたことがあるのではないでしょうか。

 聖書は、本当の自分を偽って演技することを捨てなさいと言っています。 

ですからあなたがたは、すべての悪意、すべての偽り、偽善やねたみ、すべての悪口を捨てて、

聖書(1ペテロ2:1)

もちろん、聖書の偽善とは、律法学者やパリサイ人への強い批判として使われています。
彼らは、聖書のことばを知っており、他の人には守ように教えながら、自分たちは実は守っていなかったからです。

しかし、聖書の「偽善者」ということばはラテン語の「ヒポクリシーズ」から来ており、本来「演技、振りをする」という意味があります。
本当の自分以外の誰かを装って、演技することが、そもそもの偽善の意味なのです。

もし、私たちがどんな理由だとしても、自分を偽って誰かと接するなら、それは偽善的な態度と言えるのです。

ある心理療法士は、内向的なクライアントからこのように打ち明けられたそうです。
私はよく「怒っているように見える」と言われます。 なので今では、他の人といるとき、常に笑顔でいるように気を張るようになりました。 

たしかに、喜んでいるわけではないのに笑顔を作れる能力は、備えておくとよいスキルです。
笑顔は「怒っているわけじゃないよ」という合図にもなります。 

しかし、長いあいだ、ずっと笑顔を保ち続けるのはあまりにもストレスです。
ずっと、仮面をつけているのには限界があります。

本来、キリストの福音とは、本当の自分をさらけだした解放感と自由があります。

あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にします。」

聖書(ヨハネ8:32)

しかし、もし、人前でいつも仮面を被ってストレスと生きづらさを抱えているなら、福音に立って生きていない可能性があります。

先ほどのペテロの手紙では、仮面をかぶるパフォーマンスである偽善を、「捨てて」と書いています。

「捨てる」と訳されたギリシャ語「アポティセーミ」は 「脱ぎ捨てなさい」という意味です。
仮面を外すだけではなく、捨てなさいということです。

仮面をかぶるのではなく、相手に素直にコミュニケーションをするスキルを身につけた方が良いのです。

例えば、贈り主が見ている前でプレゼントを開けて自分が欲しいものではなかったから、無理に嬉しがるのではなく、「プレゼント」をくれたという行動に対してありがとうと伝えれば良いのです。
予期せぬタイミングで突然お客さんがやって来てしまってイライラした時は、感情を隠さなくてもいいんです。
あなたは悪くないのですから。「いま、忙しくて、また今度きてくれる?」と言ってもいいんです。

そのままのあなたを出して、相手があなたを嫌うなら、相手はそのままのあなたを愛しているのではなく、
相手は「あなたに理想の反応をしてもらって、喜びたいだけなのです」

キリストがそのままの私たちを受け入れてくれて、罪が赦され、ほっとしたように。

私たち人間同士も、そのままの自分を出して、受け入れあえれば、どれだけ生きやすいでしょうか。

まずは、友達や家族に、素の自分を出してみましょう。

今日の祈り 今日の祈り
神様、いつも、違う自分を演じてしまい、疲れます。そのままの自分で受け入れ合える人間関係を与えてください。イエス様のお名前によってお祈りします。アーメン。
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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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