はじめに
今日は、「天の父」について説明します。
「天の父なる神様」とよく祈りで聞きますが、どういう意味?誰のことを言っている?と思いませんか?
天の父がいるならば、天の母もいるの?と考える人もいるかもしれません。
この記事を読めば、天の父が何かを一言で答えることができます。
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「主(しゅ)とは何なのか?」一言で言うならば、天の父とは、「創造主なる神」のことです。
1.創造主なる神
天の父とは、天と地と、人類すべてを造られた創造主なる神のことをいいます。神を天の父と呼ぶ時、それはすべてのいのちの源であるという意味と、三位一体の御子イエスとの関係で、父なる神であるという意味もあります。
私たちすべてには、唯一の父がいるではないか。唯一の神が、私たちを創造されたではないか。
聖書(マラキ書2:10前半)
2.父と呼べるように
このように、すべての人間は神の子どもであって、神は人間すべての父であるはずなのですが、多くの人が父に反抗し、父の家から家出した状態にあると聖書は語っています(イエスの「二人の息子」のたとえ話(ルカの福音書15章11〜32節))。しかし、神の子であるイエス・キリストの仲裁によって、人間は父なる神と和解することができるようになったのです。
敵であった私たちが、御子の死によって神と和解させていただいたのなら、和解させていただいた私たちが、御子のいのちによって救われるのは、なおいっそう確かなことです。
聖書(ローマ人への手紙5:10)
勘当という言葉がありますが、本来は親と子の関係であるはずなのに、その縁を切られている状態だったのです。しかし、神の歩み寄りによって、もう一度父の家に戻り、息子・娘として迎え入れてくれる恵みを受けることができるのです。
罪人である人間にとって、神という存在は恐ろしく、とてもではないけれども父と呼ぶことはできませんが、クリスチャンとなれば、恐れなく大胆に神を「天のお父さん」と呼ぶことができるのです。
そして、あなたがたが子であるので、神は「アバ、父よ」と呼ぶ御子の御霊を、私たちの心に遣わされました。
聖書(ガラテヤ人への手紙4:6)
アバとはヘブル語でお父さんを呼ぶ時の言葉ですが、「父よ」というよりも「お父ちゃん」や「パパ」ぐらい親しみを込められている表現です。キリスト教の神は、全知全能の神でとても偉大で崇高な方であると同時に、「お父ちゃん」と呼んで何でも語り合えるとても近い存在として、私たちとともにいてくださるお方なのです。
3.神の母性
父なる神がいるならば、母なる神もいるのか?と思うかもしれませんが、答えはNoです。キリスト教の神は唯一絶対の存在で、ただお一人です。ギリシア神話のように、神という存在が複数いて、人間と同じように男女が交わって子どもが生まれるとかいう話はありません。
あくまでも、父なる神という表現は比喩なのです。また、神が天の父と呼ばれているからといって、神に性別があるわけでもありません。しかし、天の父なる神の中にも、母のような性質があることも確認できます。
「女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。
聖書(イザヤ書49:15)
伝統的に、父親は子を正しく訓戒する役割を持っていて厳格であるイメージがあります。それに対して母親は憐れみを持って子を保護する役割を持っていて優しいというイメージがあるでしょう。キリスト教の神はこの性質を両方持ち合わせています。神は父親母親という性別と人間の限界を超越して、完全なるお方なのです。
まとめ
天の父とは、「創造主なる神」のことです。
- 天の父とは、創造主なる神のことである。
- イエスの十字架の贖いによって、人間は神を「お父さん」と呼ぶことができる。
- 神は父親の性質も、母親の性質も持っておられる完全なお方である。
参考文献:エッセンシャル聖書辞典
聖書入門.com 中川健一