【聖書の終末預言⑬】 世の終わりはなぜ7年なのか?「7年間の大患難時代」(ダニエル書 9:25-27)

7年間の大患難時代
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はじめに

今日は、「世の終わりの最後の7年間の大患難時代」について説明します。
聖書は、必ず世の終わりが来ると言っています。

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ブルース・ウィルス主演の「アルマゲドン」っていう映画を聞いたことありませんか?実は「アルマゲドン」っていう言葉は、ヘブライ語の「ハルマゲドン」の英語読みで、聖書から取られています。聖書はこの世界大戦争が行われるハルマゲドンの戦いは、世の終わりの最後の7年間の大患難時代に起こると書いています。しかも聖書の黙示録を読むと、7年間の最後の最後に起こるとタイミングまで予想できます。

そこで思うわけです。なぜ、世の終わりはなぜ7年なのでしょう?どういう計算で、どういう根拠でその数字が導き出されたのでしょうか?

このメッセージを読むと、 「なぜ、大患難時代が7年間なのか?」がわかります。 この7年間は、大患難時代の大きな枠組みのようなもので、これが理解できると、ラッパの裁きとか、反キリストの登場とかだとか、ぼんやり聞いたことのある黙示録に出てくる預言が時系列で整理できるようになります。そうなれば、黙示録は難しいとか、都市伝説っぽいイメージがなくなり、これから確実に起こる預言として受け取ることができます

最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

本論

今日の結論は、一言でいうと、
 大患難時代は、ダニエル書に出てくる70週の最後の1週間を、7年と解釈することによって導き出された数字です。 

とは言っても、ちょっと難しいですね。つまり、新約聖書の黙示録ではなく、旧約聖書のダニエル書にヒントがあるということです。今日は3つのポイントでお話しします。

① ダニエル書に「70週」という預言が出てくる

まず、「70週」という言葉に注目します。この「70週」とは旧約聖書の預言者ダニエルが神様から受けた預言に出てきます。

25 それゆえ、知れ。悟れ。エルサレムを復興し、再建せよとの命令が出てから、油注がれた者、君主が来るまでが七週。そして苦しみの期間である六十二週の間に、広場と堀が造り直される。
26 その六十二週の後、油注がれた者は断たれ、彼には何も残らない。次に来る君主の民が、都と聖所を破壊する。その終わりには洪水が伴い、戦いの終わりまで荒廃が定められている。
27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物をやめさせる。忌まわしいものの翼の上に、荒らす者が現れる。そしてついには、定められた破滅が、荒らす者の上に降りかかる。」

聖書(ダニエル書9:25-27)


25節で「七週」と「六十二週」が出てきます。足したら、69週。27節に「一週」が出てくるので、全部で70週です。

「週って何?」とか、「なぜ、70週なの?」って思われたかもしれませんが、まず、ダニエル書に70週という数字が出てくることを覚えてください。この70週という数字が、大患難時代が7年であることの根拠になります。黙示録の学びで、よくこれは、ダニエルの70週と言われます。

② 70週は「1週間を7年と解釈する」

次にこの70週の1週間を7年と解釈します。

「週」と訳された言葉は、ヘブル語の原語では「7」という数字の男性名詞の複数形シャビイームと言います。これは、「7年」という意味です。7週間という意味より、日本語の「7周年」に近いかもしれません。この解釈に基づけば、70週は490年(7年×70週)のことを指していることがわかります。

なので、ダニエル書の1週とは、7年のこと。ダニエル書の9:27に出てくる1週は、世の終わりの最後の最後の7年間の大患難時代を指していることがこのようにわかります。

彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物をやめさせる。忌まわしいものの翼の上に、荒らす者が現れる。そしてついには、定められた破滅が、荒らす者の上に降りかかる。」

聖書(ダニエル書9:27)

③ ダニエルの70週は3つの期間に分けられる

A. 7週=49年(7年×7週)ダニエル9:25

それゆえ、知れ。悟れ。エルサレムを復興し、再建せよとの命令が出てから、油注がれた者、君主が来るまでが七週。そして苦しみの期間である六十二週の間に、広場と堀が造り直される。

聖書(ダニエル書9:25)

エルサレムを復興し、再建せよとの命令が出てから、油注がれた者、君主が来るまでが7週。これはどういう意味でしょう?ダニエルの70週の預言のスタートは、イスラエルの首都エルサレムの神殿が再建される命令が出た時だということです。ここでの神殿は第2神殿です。

第2神殿については、聖書の終末預言「第3神殿って?という記事を読んでいただければわかります。ぜひご覧ください。

第二神殿を再建せよという命令は、聖書に全部で4回出されています。
BC 538年(エズラ記1:1-4)
BC 520年(工ズラ記5:2-6:15)
BC 458年(工ズラ記7:11-26)
BC 445年(ネヘミヤ記2:1-8)

どこをスタートにするかは、学者によって分かれます。ここでは、ダニエルの70週の最初の7週は、49年(7年×7週)。
エズラ記とネヘミヤ記に出てくる第二神殿の再建と城壁工事からのことであるということだけ押さえればOKです。

B. 62週=434年(7年×62週)ダニエル9:25-26

これは、第二神殿が完成してから、キリストが十字架にかかるまでの434年間を表します。


それゆえ、知れ。悟れ。エルサレムを復興し、再建せよとの命令が出てから、油注がれた者、君主が来るまでが七週。そして苦しみの期間である六十二週の間に、広場と堀が造り直される。

聖書(ダニエル書9:25)


君主が来るまでとは、イエス・キリストを表します。

その六十二週の後、油注がれた者は断たれ、彼には何も残らない。次に来る君主の民が、都と聖所を破壊する。その終わりには洪水が伴い、戦いの終わりまで荒廃が定められている。

聖書(ダニエル書9:26)


「油そそがれた者は断たれ」キリストの十字架の死を表します。メシア(=油そそがれた者)は、断たれ(殺され)るということです。「彼には何も残らない」キリストは、復活されました。ヘブル語では『自分のためだけでない』つまり、イエスが自分自身のために死んだのではなく、『ほかの人のために死んだこと』を意味します。

「次に来る君主の民が、都と聖所を破壊する」。これはAD70のエルサレム陥落の預言です。「次に来る君主の民」は反キリストに属する者たち。「次に来る君主」とは反キリストのことです。「その終わりには洪水が起こり」『洪水』が象徴的に用いられた場合、『軍事的侵略』を意味するようです。「その終わりには」という言葉から、この69週間と、最後の一週間の間には時間的な大きな隔たりがあることがわかります。事実、 ほとんどの学者が私たちは今、六十九週と七十週の間の大きな割れ目に生きていると信じています。ダニエルの70週の預言のは止まっているのです。

2020年、今私たちは、この69週の後の空白の時代を生きています。そして、このダニエルの預言の時計が再び動き出した時、最後の1週の、大難時代に突入します。

C. 1週=7年(7年×1週)→大患難時代 ダニエル9:27

27 彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物をやめさせる。忌まわしいものの翼の上に、荒らす者が現れる。そしてついには、定められた破滅が、荒らす者の上に降りかかる。」

聖書(ダニエル書9:27)


彼とは、反キリスト。最後の1週は、反キリストが7年の契約を結ぶ時点から始まることが分かります。反キリストが契約を結ぶ相手はイスラエルです。ユダヤ人が AD70年に世界に散らされた後は、反キリストと契約を結ぶ相手であるイスラエルが1948年までこの世には存在しませんでした。

今はどうでしょう?地図帳にイスラエルはありますね?つまり、イスラエルという国家が再建された現在は、いつ最後の1週 が動き出してもおかしくない状況です。「翼に現れる」とは、ギリシャの七十人訳聖書では『神殿』と訳されているので、神殿に反キリストが神のような姿で現れるということを意味しています。

「半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる」とは、7年の中間(3年半目)に契約が破棄されることが分かる。
ダニエルの70週の最後の1週(7年)は、前半、後半の3年半ずつに分けて、理解することが大切です。

「そしてついには、定められた破滅が、荒らす者の上に降りかかる。」
ここから、大患難時代の7年の最後には、キリストが再臨され、反キリストを裁く時がきます。

しかし、獣は捕らえられた。また、獣の前でしるしを行い、それによって獣の刻印を受け
た者たちと、獣の像を拝む者たちを惑わした偽預言者も、獣とともに捕らえられた。この
両者は生きたまま、硫黄の燃える火の池に投げ込まれた。

聖書(ヨハネの黙示録19:20)

それが、再臨とこの世の本当の終わり、そしてキリストが治められるメシア王国のスタートです。

まとめ

 大患難時代は、ダニエル書に出てくる70週の最後の1週間を、7年と解釈することによって導き出された数字です。 

なぜ大患難時代が7年と言われているのかがなんとなく分かったと思います。これをベースにして、黙示録を読むと、さらにこの大患難時代で起こることを整理できます。

読んでくださって、ありがとうございました!

このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。↓↓↓

参考資料:イスラエルセミナー終末編/オメガミニストリーズ・オメガバイブルスタディー
使用画像元: Pixabay, Unsplash
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・Joe Freeman, CC 表示-継承 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index…
・フランチェスコ・アイエツ – The Yorck Project (2002年) 10.000 Meisterwerke der Malerei (DVD-ROM), distributed by DIRECTMEDIA Publishing GmbH. ISBN: 3936122202., パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index…
・Chriscohen at the English Wikipedia, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…
・グイド・レーニ – The Yorck Project (2002年) 10.000 Meisterwerke der Malerei (DVD-ROM), distributed by DIRECTMEDIA Publishing GmbH. ISBN: 3936122202., パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index…
・Tormod Sandtorv – Flickr: Darvasa gas crater panorama, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index…

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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