【聖書の終末預言㉑】世の終わりのしるし エゼキエル戦争③「いつ、ロシア連合軍はイスラエルを攻める?」(エゼキエル書38:7-11)

いつ、ロシア連合軍はイスラエルを攻める?
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はじめに

世の終わりに起こると預言されている「エゼキエル戦争」。この預言は2600年前に書かれましたが、まだ成就していません。前回の記事では、なぜロシア連合軍がイスラエルを攻めるのかをお話ししました。まだ見ていない方はそちらも併せてご覧ください。今日は、じゃあ「いつ、ロシア連合軍はイスラエルを攻めるのか」についてお話しします。

8月13日、イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラエルとUAE(アラブ首長国連邦)がアメリカの仲介で、国交樹立、正常化することで合意したと発表しました。

実は、この合意は聖書にある世の終わりの預言を成就させる引き金になるくらい重要です。

この合意が、聖書の2600年も前に書かれたエゼキエル書38章の戦争を引き起こす可能性があるからです。

今回の合意に対して、アラブ諸国、またイランとトルコが怒っています。これらの国はエゼキエル38章でイスラエルを攻める国に入っているので、戦争が起こってもおかしくない状況です。じゃあ、次に気になるのは「いつ起こるのか」ということですよね。

このメッセージを読むと、「いつ、ロシアがイスラエルを攻めるのか」に対する理由が分かります。2600年前に書かれた内容であることを意識すると、ゾッとするほどそれが「今」であることがわかります。

いつ、ロシア連合軍はイスラエルを攻めるのか?

 一言でいうと、いつ起こってもおかしくないということです。正確には、今から大患難時代の前です。 

① イスラエル人が安心して自国に住んでいるとき(エゼキエル書38:8)

多くの日が過ぎて、おまえは徴集され、多くの年月の後、おまえは、一つの国に侵入する。そこは剣から立ち直り、多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たちの国である。その民は国々の民の中から導き出され、みな安らかに住んでいる。

聖書(エゼキエル書38:8)

「おまえ」とは、エゼキエル38章を読んでくると、現代のロシアであることがわかります。これについては前々回の記事をご覧ください。

「多くの日が過ぎて」とあるので、エゼキエルに語られたあとには、この戦争は起こらないと解釈できます。今は、この預言が語られてから2600年後。「多くの日が過ぎて」と十分言えます。この箇所でロシアは「一つの国に侵入する」とあります。この国の特徴が書いていますね。



「そこは剣から立ち直り、多くの国々の民の中から、久しく廃墟であったイスラエルの山々に集められた者たちの国」。これは現代イスラエルに当てはまります。「剣から立ち直り」は、新改訳第三版では、「剣の災害から立ち直り」とあります。まず、イスラエルに剣の災害があったのかということですね。

今から2000年前のAD70年に、エルサレムがローマ帝国に壊滅させられますが、そのときにローマ軍の剣によって多くの人が殺されました。歴史学者ヨセフスによれば、エルサレムだけで100万人も剣で倒れたということです。そのとき、ユダヤ人がバンバン十字架にかかって、エルサレムに木がなくなったとヨセフスは記しているほどです。これを剣の災害とすると、 2000年後の今、イスラエルは見事に立ち直っています。軍事力は、中東ナンバーワン。世界でも有数の軍事力を誇ります。日本では意外と知られてませんね。



「多くの国々の民の中から」「国々の民の中から導き出され」とありますが、世界140カ国から集められたのはイスラエルだけです。
「久しく廃墟であったイスラエルの山々」→19世紀のパレスチナ(現在のイスラエル)は、廃墟同然でした。『卜厶・ソーヤーの冒険』で有名なアメリカ人作家マーク・トウェインが書いたヨーロッパの旅行記『無邪気な外遊記』に、その廃墟の様子が書かれています。

誰も住めない廃墟だったので、アラブ諸国からイスラエルがとったというのは嘘です。ここでは山々とありますが、この山は、イスラエルの建国時にはヨルダン国がとった場所で、1967年の六日戦争でイスラエルのものとなった山々です。

次に、「みな安らかに住んでいる」とあります。世界有数の軍事力を持っているので、ある意味安心です。でも、「いやいや、ミサイルは飛んでくるし、テロがあるし安心感はないんじゃないの?」と思うかもしれません。しかし、世界に離散していて、いつも「キリスト殺し」と呼ばれ、大量虐殺を経験してたイスラエルにとって、今はかなり安全に住める環境です。また、イスラエルという国は、実際に住んでみると治安がとてもいいです。私は2011年にエルサレムに数ヶ月住みましたが、夜中に歩いても恐い雰囲気がなかったです。もちろん、おすすめはできません。



アメリカのシカゴでは1年間で500人以上が殺されています。しかし、エルサレムでは1年間で、20人くらいです。しかも政治的犯罪が原因で単なる殺人ではありません。2020年の国連の世界幸福度ランキングで、イスラエルは14位です。日本は62位。なので、今は、イスラエルの人々は、「幸せに安心して自国に住んでいる」状態と言えます。

そのときに、ロシアは攻めてきます。おまえは嵐のように攻め上り、おまえと、おまえの全部隊、それに、おまえにつく多くの国々の民は、地をおおう雲のようになる。

聖書(エゼキエル書38:9)


「雲のように」とは、数えられないほどの軍隊です。今まで、イスラエルを攻める国はたくさんありました。中東戦争ですね。でも、軍事力が強いので何度襲っても勝てません。今まで、大きな戦い7回無敗のイスラエルです。ついに全員が一気にいって潰そうとするわけです。なので、ロシア連合軍です。

いつ、ロシア連合軍が攻めてくるのでしょう?エゼキエル38章からわかるもう一つのヒントは・・・

② 大患難時代の前(エゼキエル書39:9)

大患難時代とは、キリストの再臨の前の最後の7年間です。世の終わりも世の終わり。この大患難時代は、反キリストが7年間の平和契約をイスラエルと結ぶことから始まります。従って、今はまだ大患難時代ではありません。では、なぜ、このロシアによるエゼキエル戦争が、大患難時代の前に起こるのかというと、39章9節からそう予想できます。

イスラエルの町々の住民は出て来て、武器、すなわち、盾と大盾、弓と矢、手槍と槍を燃やし、それらで火をおこす。彼らは、七年間それらで火を燃やす。

聖書(エゼキエル書39:9)


この戦争はイスラエルの勝利です。そして、ロシア連合軍の残した大量の武器がイスラエルに残ります。ここでは、武器を燃やすとありますが、これは武器の燃料を使えるという意味です。しかも、7年間とあります。7年間、ゴミを処理する時間がかかるという意味ではありません。武器を燃料に、7年間生き延びれるということです。イスラエルの民が、生き延びる必要がある7年間とは、大患難時代のことでしょう。とくに、後半の三年半は、黙示録12:6を見ると、イスラエルの民は反キリストの迫害によって荒野に逃げるとあります。荒野でどうやって生活するのか?おそらく、この武器を燃料にするのはないか?と学者の間で言われているのです。

次のタイムテーブルをご覧ください。
A. エゼキエル38-39章(最低3年半)
B. 大患難時代前半(3年半)イスラエルが荒野に逃げる
C. 大患難時代後半(3年半)大バビロンが世界中を独裁
D. キリスト再臨

また、39章9節で7年間武器を燃やすとあるので、大患難時代の間に起こったら、7年オーバーしてしまいます。なので、大患難時代の前、少なくても3年半は前です。

まとめ

いつ、ロシア連合軍はイスラエルを攻めるのか?
 一言でいうと、いつ起こってもおかしくないということです。正確には、今から大患難時代の前です。 

特に、イランとトルコはイスラエルとUAEの和平合意に怒っているので、時計の針が進んでいるようにも思えます。そして、これからロシアの動きに注目していきましょう。次回は、エゼキエル戦争の結末について、詳しく取りあげます。ぜひ、続けて読んでみてください。

読んでくださってありがとうございました!

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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