【聖書の終末預言㉙】イスラエルと聖書預言⑦ 現代:政治問題「エルサレム問題に振り回される周辺諸国と傷を受けるアメリカ」(ゼカリヤ12:1-4)

エルサレム問題
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はじめに

今日は、世の終わりの「イスラエルの政治問題」についてについて説明します。

ニュースを見れば、アメリカを始め、世界はイスラエルに振り回されているように見えます。

日本人にとって「イスラエル」は、あまり馴染みのない国ですが、アメリカのトランプ大統領が推進してきた中東政策関連のニュースで名前をよく聞くことになったかもしれません。

トランプ大統領による「エルサレムの首都認定」や、トランプ大統領が仲介した中東諸国との和平条約なのです。

日本と最も結びつきの強いアメリカが強く関わっている以上、中東のイスラエルの動きは、日本にも大いに影響します。

しかし、私たちが気になるのは、「なぜ、イスラエルがそんなに重要なの?」ってことではないでしょうか?

この記事を読むと、「なぜ、イスラエルがそんなに重要なのか?」「なぜ、中東の小さな国イスラエルが、ニュースで頻繁に取り上げられるのか?」かが理解できるようになります。

それを理解できれば、今後、ニュースでイスラエルが出てきたときに、どこを注目すればよいか、またこの先にどこに向かっていくかという世界情勢の見通しがわかるようになります。

ちなみに、これからイスラエルが中心となって、大きな戦争が起こるとも聖書で預言されています。

この戦争は、聖書のエゼキエル書に預言されていることから、エゼキエル戦争といい第三次世界大戦とも呼んでいる人もいます。

この戦争については過去の記事をご覧ください。

最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。

すでに聖書に預言されていたエルサレム問題

一言でいうと、「エルサレムが中心となって、世界が政治的にゴダゴダしていくことは、すでに聖書に預言されていたということです」

今日の預言が書かれているゼカリヤ書は、小預言書の中で最も長く、終末についての預言が多いことが特徴です。

ゼカリヤの預言は、今から2500年前に書き留められたものです。

12章はつぎのような言葉で始まります。

宣告。イスラエルについての主のことば。天を張り、地の基を定め、人の霊をそのうちに造られた方、主の告げられたことば。

聖書(ゼカリヤ12:1)

イスラエルについての主のことば」とは、神様の預言のことば、これから必ず起こりますよという宣言です。

この2500年前に語れた預言が、どうやって現代で成就しているかを今日は3つのポイントで見ていきます。

A. エルサレム問題に振り回される周辺諸国

「見よ。わたしはエルサレムを、その周りのあらゆる民をよろめかせる杯とする。エルサレムが包囲されるとき、ユダについてもそうなる。

聖書(ゼカリヤ12:2)

よろめくとは、酒によってフラフラするということですが、

これは、エルサレムに関わる周辺の国々が、振り回される姿を表しています。

なぜ、イスラエルという国名ではなく、エルサレムという都市の名前がここで書かれているのでしょうか?

それは、様々な政治問題が、エルサレムを中心に発生していることから理解することができます。

最近で言えば、アメリカのトランプ大統領は就任1年目(2017年12月6日)に、エルサレムをイスラエルの首都と承認しました。

しかし国際社会のほとんどの国は首都と認めてはおらず、イスラエルとパレスチナの双方が領有権を主張しています。

従って「エルサレムをどう扱うか」という問題が解決しているとは到底いえません。

この「エルサレムの扱い」は、「国境やイスラエル入植地、パレスチナ難民の帰還権」と並んで中東和平交渉で最も困難だと言われる問題の中に含まれます。

実際、ユダヤ人にとって、とても重要である神殿の丘は、エルサレムにあって、現在、イスラム教のモスクが建っています。

ヨルダンがこの神殿の丘を管理する宗教法人を運営しています。

この事実からも、エルサレムの扱いが、イスラエルや周辺諸国を振り回しているといえます。

これが、ニュースで出てくる「パレスチナ問題」などの政治問題の中心にある問題です。

「よろめかす杯」という言葉をもう少し解説します。

聖書を読むと、杯は、裁きを表す時が多く出てきます。

15  まことにイスラエルの神、主は、私にこう言われた。「この憤りのぶどう酒の杯をわたしの手から取り、わたしがあなたを遣わすすべての国々に、これを飲ませよ。
16  彼らは飲んで、ふらつき、狂ったようになる。わたしが彼らの間に送る剣のゆえである。」
17  そこで、私は主の御手からその杯を受け取り、主が私を遣わされたすべての国々の民に飲ませた。

聖書(エレミヤ25:15-17)

この杯とは、「怒り」つまり、「神の裁き」を表し、裁きを受けることを「お酒を飲む」という比喩で表しているのです。

なぜ、酒は酒でもぶどう酒なのか?

諸説あると思いますが、聖書はぶどう酒を「血」と表すことも多いので、戦いによって流される血を表していると思われます。

彼らは聖徒たちや預言者たちの血を流しましたが、あなたは彼らに血を飲ませられました。彼らにはそれがふさわしいからです。」

聖書(黙示録16:6)

なので、現在は、政治問題によって周辺諸国は振り回されていますが、今後、世の終わりには、戦争や災害を通して、神の裁きが降りかかるという預言と解釈できます。

つまり、現在ニュースで取り上げられているように「エルサレム問題に振り回される周辺諸国」は成就しています。

B. マスコミにより包囲されるエルサレム

「見よ。わたしはエルサレムを、その周りのあらゆる民をよろめかせる杯とする。エルサレムが包囲されるとき、ユダについてもそうなる。

聖書(ゼカリヤ12:2)

「エルサレムが包囲されるとき、ユダについてもそうなる」と書いています。

今は、エルサレムが軍事的には包囲されていません。

これは、世の終わりの最後の最後、いわゆる「ハルマゲドンの戦い」を表しているといえます。

ハルマゲドンの戦い」については今後取り上げます。

そのとき、イスラエルは、包囲され、最後の世界大戦が起こります。

そのとき、「ユダについてもそうなる」とあります。

ユダとは、旧約聖書でのユダ、新約聖書でのユダヤ、そして現在のイスラエルのことです。

つまり、ハルマゲドンは、ヘブル語で「メギドの丘」という意味で、今のイスラエルのイズレエル平野にある今でも存在する場所です。

全世界の軍隊がそこに集結しますので、イスラエルで「裁きの杯」である戦争が起こるということです。

オメガ・ミニストリーズのスティーブンス・栄子先生は、ほとんどの国がマスコミにより、ゆがめられたイスラエル情報を流し、イスラエルを攻撃していることから、今は軍隊ではなくマスコミによる戦争が起こっていると言っています。

確かに、「ユダヤ人がパレスチナを占領した」とか、「イスラエルは戦争好きの悪い国」とかいうイメージを持っておられる人もいます。

そのほとんどが、マスコミを通して得た情報です。

みなさんは、新型ウイルス関連の情報をどこから仕入れていますか?

ニュースや新聞ですよね?

つまり、マスコミです。

私たちは、自分が研究した訳でもないし、根拠をしっかり理解したわけでもないのに、マスコミの報道に影響されやすい特徴があります。

「マスク」ひとつとっても、最初は効果がないという報道もありましたが、今でも効果があるという情報が大半です。

もちろん、イスラエルのやっていることが全て正しいとはいえませんが、同じように、マスコミの報道も全て正しいとは言い切れません。

伝える人のフィルターや解釈、国の思惑などが複雑に絡み合っているということです。

ある専門家は、日本に入ってくる中東の情報は英語情報やアラビア語から翻訳された英語情報が中心だけど、ガセネタも結構あるそうです。

そして、中東全土でプロパガンダ戦争が起きているので、中東には信頼できるニュースソースがとても少ないと言っています。

聖書を読めば、「サタンがイスラエルを潰したい」ということは明らかなので、一方的にイスラエル側の悪い面のみを強調する反イスラエルの報道は減ることはないでしょう。

つまり、これから、軍事的にもエルサレムは包囲されることが預言されており、今もマスコミを通して包囲網はできてきているということができます。

C. 重い石をかつぐアメリカ

その日、わたしはエルサレムを、どの民にとっても重い石とする。すべてそれを担ぐ者は、身にひどい傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来る。

聖書(ゼカリヤ12:3)

エルサレム問題はイスラエルとパレスチナにとって、一筋縄でいかない重い石のような問題です。

それは、周辺諸国をよろめかしています。

しかも、それを担ごうとすると、「身にひどい傷を受ける」と書いています。

現在イスラエルと積極的に関わり、エルサレム問題をかついでいる者は誰でしょうか?

冒頭のトランプ大統領の親イスラエル的な動きから言って、アメリカといえます。

では、アメリカはひどい傷を受けたでしょうか?

2001年9月11日に起こった同時多発テロが記憶に新しいでしょう。

 首謀者とされたビン・ラディンはこのように言ったそうです。

「アメリカがイスラエルを擁護しているゆえにこれを行った。今後も攻撃を続ける」

そのため、アメリカ国内では「イスラエルを擁護することでこんな大惨事が起こるなら、もはやイスラエルから手を引くべき」との 声が大きくなってきたようです。

実際、トランプ大統領が行った、「エルサレムの首都認定」は、バイデン次期大統領候補が批判しています。

しかし、バイデンさんは、だからと言って「再び大使館をもとに戻すことはしない」とも言っています。

つまり、後戻りが難しい重大な判断だったということです。

つまり、すでにエルサレム問題という重い石を担いでいるアメリカは、簡単にその石を下ろすことができない状態だということです。

今後、どうなるのかはわかりませんが、2001年のテロのように、再び、傷を受けるかもしれません。

では、この危険なイスラエルに関わらない方がいいのでしょうか?

聖書には、このように書いています。

エルサレムの平和のために祈れ。 「あなたを愛する人々が安らかであるように。

聖書(詩篇122:6)

私たちはイスラエルとエルサレムの平和のために祈る必要があります。

そして、創世記12:3で、神はアブラハムにこのようにと約束しておられます。

わたしは、あなたを祝福する者を祝福し、あなたを呪う者をのろう。地のすべての部族は、あなたによって祝福される。」

聖書(創世記12:3)

この約束は、今でも有効です。

そして、現代イスラエルにも適用できると私は信じています。

地のすべての国々は、それに向かって集まって来る。

聖書(ゼカリヤ12:3)

世の終わりに全ての国々は、イスラエルに集結し、戦争が起こります。

しかし、聖書は、世の終わりに必ず神様がイスラエルを助け出されると預言されてているのです。

その日──主のことば──わたしはすべての馬を打って驚かし、その乗り手を狂わせる。しかし、わたしはユダの家の上に目を見開き、もろもろの民のすべての馬を打ってその目を見えなくする。

聖書(ゼカリヤ12:4)

世界中で誰もイスラエルを助ける者がなくなったとき、ついにイスラエルの民は、真のメシヤであるイエス様を呼び求めます。

こうして、イエスキリストは、再臨されるのです。

まとめ

まとめましょう。

今日のポイントは一言でいうと、「エルサレムが中心となって、世界が政治的にゴダゴダしていくことは、すでに聖書に預言されていたということです」

2500年前にゼカリヤの預言がどのように成就していったのでしょう?

A. エルサレム問題に振り回される周辺諸国 

B. マスコミにより包囲されるエルサレム

C. 重い石をかつぐアメリカ

これは、現在、ニュースを見ても起きていることです。

これから、エルサレム問題を担いでいるアメリカのためにも祈りが必要です。

最終的な平和はキリストの再臨の時に訪れますが、エルサレムの平和のためにも希望を持って祈り続けたいと思います。

これからも続けて、現在成就している預言を取り上げていきます。

ぜひ、YouTubeのチャンネル登録お願いします。

次回は「再臨の条件」についてお話しします。

再臨の鍵はもちろん、イスラエルです。

そのことも、実は、聖書に書いています。

お楽しみに!


読んでいただきありがとうございます。このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。

参考資料:シリーズイスラエルの歴史と日本のリバイバルの関係Vol.1 聖書預言はどう実現しているのか /スティーブンス・栄子 / オメガ出版 使用画像元: Pixabay, Unsplash Joe Freeman, CC 表示-継承 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1992319による

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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