はじめに
今日は、大患難時代後半3年半に起こる「ペトラへ逃げるユダヤ人」について説明します。前回の記事では、大患難時代の前半の3年半に起こることを整理しました。
具体的には、
1.144000人の伝道師
2.大バビロンの復興
3.7つの封印の裁き
4.7つのラッパの裁き
5.2人の証人
今日から大患難時代の後半に入ります。大患難時代の後半の特徴は、全世界で反キリストの独裁が始まり、いよいよ悲惨な世の中になると言うことです。そこで気になるのは、その悲惨な状況の時に、キリストを信じる人々はどうなってしまうのか?と言うことです。私たちがどうなっているかは、携挙がいつ起こるかなどの解釈によって意見が分かれています。しかし、「イスラエル」がどうなるかについてははっきりと書いています。もちろん、このブログではその「イスラエル」を現代のイスラエルとそのまま解釈します。
このブログを読むと、大患難時代の後半にイスラエルに何が起こるのかがわかるようになります。なので、ニュースに出てくるイスラエルの動向に注目していれば、今が世の終わりのどこらへんなのかが理解できるようになります。
最近は、聖書の終末預言シリーズという世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てたYouTube動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」ということに対して少しでも興味のある方は、チャンネル登録をよろしくお願いします。
荒野へ逃げるユダヤ人とは一体どういうことなのか?
これは一言でいうと、 大患難時代の中間に、イスラエルにいたユダヤ人たちがヨルダンのペトラに逃げる と言うことです。
A. 誰が誰から逃げるのか?
→ ユダヤ人たちが反キリストから逃げる
まず、黙示録12章に出てくる象徴的なフレーズが何を表しているのかを整理します。
1.一人の女=イスラエル
2.赤い竜=サタン
3.男の子=イエス・キリスト
なぜ、1人の女はイスラエルと言えるのでしょうか?
また、大きなしるしが天に現れた。一人の女が太陽をまとい、月を足の下にし、頭に十二の星の冠をかぶっていた。
聖書(黙示録12:1)
ヒントは、創世記に出てくる激似の箇所です。
9 再びヨセフは別の夢を見て、それを兄たちに話した。彼は、「また夢を見ました。見ると、太陽と月と十一の星が私を伏し拝んでいました」と言った。
聖書(創世記37:9-10)
10 ヨセフが父や兄たちに話すと、父は彼を叱って言った。「いったい何なのだ、おまえの見た夢は。私や、おまえの母さん、兄さんたちが、おまえのところに進み出て、地に伏しておまえを拝むというのか。」
これはヨセフが見た夢で、太陽はヤコブ(別名イスラエル)、月はラケル、11の星は11人の息子たちを表しています。つまり、「ひとりの女」とは、イスラエルであります。またイスラエルが女性として描かれている描写は多くあります。例えば、イスラエルは、神に対する妻として描かれています。
女は身ごもっていて、子を産む痛みと苦しみのために、叫び声をあげていた。
聖書(黙示録12:2)
これは、イスラエルがメシアであるイエスを生み出す前の状況を表しています。つまり、世の終わりのことではなく、過去のことです。
また、別のしるしが天に現れた。見よ、炎のように赤い大きな竜。それは、七つの頭と十本の角を持ち、その頭に七つの王冠をかぶっていた。
聖書(黙示録12:3)
赤い大きな竜とはサタンのことで、七つの頭と十本の角は、それぞれ…
1.七つの頭と七つの冠=過去にイスラエルを支配した7つの国々
2.十本の角=反キリストと共に世界を支配する10人の王たち
を表しています。
つまり、終末にサタンが従える異邦人の悪者たちです。
その尾は天の星の三分の一を引き寄せて、それらを地に投げ落とした。また竜は、子を産もうとしている女の前に立ち、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。
聖書(黙示録12:4)
「天の星の三分の一」とは、堕落した天使の数、つまり悪霊のことです。サタン(ルシファー)が堕天使なのはご存知の方も多いと思います。実はその時に、天使の三分の一が、サタンとともに堕落したのです。そして、サタンは、ベツレヘムでメシアが誕生するとき、悪霊どもを従えて、殺そうとしたということです。福音書の最初の方を読んでみると、実際に当時のヘロデ王が2歳以下の赤ちゃんを皆殺しにする場面が出てきます。繋がっていますね。
女は男の子を産んだ。この子は、鉄の伺をもってすべての国々の民を牧することになっていた。その子は神のみもとに、その御座に引き上げられた。
聖書(黙示録12:5)
5節の「男の子」は、イエス・キリストです。イスラエルから生まれます。イエス様はユダヤ人ですからね。
「その子は神のみもとに、その御座に引き上げられた」→これは、2000前に復活して天に昇られたことを表しています。他の聖書の内容と全てぴったりです。
B. いつ逃げるのか?
→ 大患難時代の中間
女は荒野に逃れた。そこには、千二百六十日の間、人々が彼女を養うようにと、神
聖書(黙示録12:6)
によって備えられた場所があった。
大患難時代の前半の3年半が終わった時です。ちょうど真ん中の中間とも言われます。
イスラエルが逃亡生活を送る期間は「千二百六十日の間」=3年半
つまり、大患難時代の後半の3年半ずっと、荒野に逃げていると言うことです。
C. どこに逃げるのか?
→ ヨルダンのペトラ
女は荒野に逃れた。そこには、千二百六十日の間、人々が彼女を養うようにと、神によって備えられた場所があった。
聖書(黙示録12:6)
「神によって備えられた場所」とは、ヨルダンのペトラであると考えられています。なぜ、ペトラと言えるのでしょうか?ヒントは旧約聖書の預言書であるミカ書にあります。
ヤコブよ。わたしは、あなたを必ずみな集め、イスラエルの残りの者を必ず呼び集める。わたしは彼らを、囲いの中の羊のように、牧場の中の群れのように、一つに集める。こうして、人々のざわめきが起こる。
聖書(ミカ2:12)
「囲いの中」:ヘブライ語で「ボツラ」、ギリシャ語で「ペトラ」と言います。新改訳3版だと、「おりの中」です。もともと、ボツラは地名ですが、聖書翻訳者たちは地名の解釈し「囲いの中」「おりの中」と訳しました。
D. なぜ、逃げるのか?
→ 反キリストの独裁が始まるから
大患難時代の前半の3年半が終わった時に、反キリストの独裁が始まるからです。反キリストの独裁と迫害の前にはイスラエルの民は生きていけません。なので、荒野に逃げるのです。
15 それゆえ、預言者ダニエルによって語られたあの『荒らす忌まわしいもの』が聖なる所に立っているのを見たら──読者はよく理解せよ──
聖書(マタイ24:15-16)
16 ユダヤにいる人たちは山へ逃げなさい。
「あの『荒らす忌まわしいもの』が聖なる所に立っているのを見たら」とは、 反キリストが第三神殿の中に立つということです。7年の中間で、反キリストはイスラエルとの契約を破棄し、その神殿で自分が神だと宣言します。この出来事が起こったら、イスラエルにいるユダヤ人は山へ逃げるようイエス・ キリストに言われているのです。16節の「山」とは、東側のヨルダン国側のことで、黙示録の荒野と同じペトラのことです。
まとめ
荒野へ逃げるユダヤ人とは一体どういうことなのか?一言でいうと、 大患難時代の中間に、イスラエルにいたユダヤ人たちがヨルダンのペトラに逃げると言うこと です。
A. 誰が誰から逃げるのか?
→ユダヤ人たちが反キリストから逃げる
B. いつ逃げるのか?
→大患難時代の中間
C. どこに逃げるのか?
→ヨルダンのペトラ
D. なぜ、逃げるのか?
→反キリストの独裁が始まるから
次回はついに、大患難時代の後半の「反キリスト独裁と大バビロン破壊」についてお話しします。これも、現代のイスラエルを土台に解釈します。
読んでいただきありがとうございます。このメッセージはYoutubeでもご視聴いただけます。
参考資料:黙示録セミナー終末編 /オメガミニストリーズ•オメガバイブルスタディー、ハーベストタイムミニストリーズ/メッセージステーション 使用画像元: Pixabay, Unsplash