心理学者アドラーは、人に好かれる人の共通点を見つけました。
相手から何かを「取る」とことよりも、相手に何かを「与える」ことを優先することです。
これは、ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器』で紹介されている「返報性の法則」としても有名です。
与えなさい。そうすれば、あなたがたも与えられます。詰め込んだり、揺すって入れたり、盛り上げたりして、気前良く量って懐に入れてもらえます。あなたがたが量るその秤で、あなたがたも量り返してもらえるからです。」
聖書(ルカの福音書 6章38節)
なんと、聖書は2000年前にすでに、「気前よく人に与えなさい。ちゃんと返ってくるから。」とアドラーの法則や「返報性の法則」を言い当てています。
つまり、これは、神様が約束された法則であるので、人に与える人が人から愛されるのは当然だということです。
しかし、ちまたにある成功本との違いは、聖書はもっと高い要求を課しているということです。
しかし、あなたがたは自分の敵を愛しなさい。彼らに良くしてやり、返してもらうことを考えずに貸しなさい。
聖書(ルカの福音書 6章35節)
なんと、自分の敵とも思えるような嫌いな人にも、与えなさいと言っているのです。
しかも、「見返りを求めないで」です。
第64・65代の内閣総理大臣の田中角栄さんは「人たらし」と言われるほど人気がありました。
角栄さんは、誰かが結婚するとなれば、すぐにご祝儀を渡し、誰かがの家族が亡くなったら、すぐに花輪(はなわ)を出したそうです。
しかし、彼が大物と言われる所以は、田中派議員だけではなく、他の派や敵対する野党議員にもそのようにしたということです。
今日の祈り
主よ、今日1日、自分が嫌いな人であっても、見返りを求めないで、気前よく与えることができますように。イエス様のみなによってお祈りします。アーメン。