アダム・グランドさんの『GIVE&TAKE』によると、世の中には、3タイプの人間がいるそうです。
1. ギバー(与える人)
2. テイカー(受け取る人/奪う人)
3. マッチャー(バランスをとる人)
この本の結論は、長期的には、ギバー「与える人」こそが成功するというものです。
与えることで短期的には自分のパフォーマンスが損なわれるように見えても、長期的に見るとそうした行動によって培った信用が人的、技術的なネットワークを形成し、自分の評判やチームとしての成果の向上の要因になります。
聖書でも、寛大に「与えること」が推奨されています。聖書の中では「奉仕」「与える」「犠牲」「仕える」「捧げる」などという言葉がたくさん出てきますよね?
なぜ、与えることが推奨されているのか?
それは、与えること自体が、私たちを幸せにするからです。
あなこのように労苦して、弱い者を助けなければならないこと、また、主イエスご自身が『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを、覚えているべきだということを、私はあらゆることを通してあなたがたに示してきたのです。」
聖書(使徒20:35)
パウロは、一生懸命、人々を助けるために、自分の時間、エネルギー、才能や能力、お金さえも、費やしました。
彼の行動の土台は、イエス様のことばであったことが、今日の箇所でわかります。
パウロは、イエスご自身が『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたと言っています。
アダム・グランドさんの『GIVE&TAKE』をはじめとする、ビジネス書には与える方がいいと書いています。
理由は、自分に中長期的に、自分にリターン、メリットが返ってくるからです。
しかし、聖書は理由が少し違います。
真のギバーは、愛を人に与える動機とします。
その人を愛しているから、与えるのです。
見返りがなくても、何も思いません。
AIU保険会社が発表した『現代子育て経済考』(2005年度版)には、0歳から22歳までにかかる養育費は1640万円と算出されています。
子どもの進路によって違いはあれ、教育費をこの養育費び足すと、大体2740万円~4240万円が、子育て費用の総額の目安になります。
親が子供にこのような経済的援助をするときに、見返りを求めるでしょうか?
大人になってから、親への仕送りを計算して、元を取ろうとするでしょうか?
もちろん、子供への期待はあると思いますが、普通はそんなことを考えませんよね?
子供が幸せに育って欲しい。しっかり勉強させて将来の可能性を少しでも広げてあげたい。
このような愛が土台になっており、子供のためにしてあげること自体が、親の喜びなのです。
つまり、だれかに愛を注ぎながら受けるものを期待するなら、それは愛ではなく、わいろです。
よく言って投資です。
神は代価を望んで私たちのために救いを与えてくださったのではありません。
神のビジョンを達成するための信者を獲得するための投資でもありません。
むしろ、十字架の死によって、自分のいのちを私たちに与えるまで、私たちを愛してくださった方です。
真のギバーである神様は喜んでおられます。私たちも与えること自体を喜ぶ人生を歩んでいきましょう。