今回は、クリスチャンに職業の制限はあるの?「金融、酒類業界はNG?」という疑問について、聖書にどのように書かれているのか話していきます。
このクリスチャンQ&Aシリーズでは、クリスチャンに関わる素朴な疑問から、少しディープな問題、普段はなかなか聞きにくい内容…等について、洗礼を受けて3年の筆者みずきがゆうき牧師に質問をしていき、聖書をもとにわかりやすく解説していくシリーズとなっています。
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今回はどんな質問でしょうか?
今回の質問は、クリスチャンに職業の制限はあるんでしょうか?という質問です。
これは風俗などの公序良俗に反する仕事や、他の宗教に関わるものは当然除くとして、一般的な職業の中で何か制限はあるのか? ということです。
クリスチャンに職業制限はある?
みずきさんはどう思いますか?
まずネットで調べてみたところ、『Yahoo!知恵袋』に同じような質問があるのを見つけました。
現代ではありませんが、中世の頃はお金を貸すことや、質屋、両替商といった金銭に関わる仕事にクリスチャンは就いてはならないという風潮があったらしい、という記事でした。
そうなると、銀行員もダメですね。
そうなんですよね。なのでそれを見た時、「あれ、ゆうき先生はダメだったの?」と疑問に思いました。中世の時代と書かれていたので、現代ではどうなのかはわかりませんでした。
あとは、私が個人的に疑問に思ったことは、お酒に関する仕事ってどうなのか?ということです。
バーや居酒屋など、お客さんがお酒を飲む場所の従業員の方はたくさんいますよね。
今、実際に働いている友だちもいますし、そういう子が救われる、または救われたとなったら、仕事を辞めなきゃダメなのかな?と思いました。
なるほど、みずきさんのコメントによってこの質問がさらに鋭くなってきました。
私の結論としては、職業制限については聖書で特に触れられてないので、ないと思います。
もちろん、先に言っていた風俗や公序良俗に反する仕事は除くとしてです。
聖書には明記されていない
ここで一番大切なのは、どんな仕事かというよりも「ワークライフバランス」休息と礼拝を持つことができるかだと思います。
例えば、日曜日の仕事をどうするか、という方がどんな職業かよりも大切だと私は思います。
この仕事をするのは神の御心かどうか? というのをしっかりと分かってるかどうか、実はこの部分が大事なところです。
実際に「この仕事を続けていていいのでしょうか?」という質問はとても多いです。
それは仕事の良し悪しではなく、「自分に合っているんだろうか?楽しくない仕事なんだけれども」とか、「パワハラ受けてるんだけど、やめるべきでしょうか」とかね。
その仕事をしていて、心に平安があるかどうかは大切だと思うんですよね。ここでの意味は、「嫌な仕事=平安がない」という意味ではありませんよ。
仕事をしていれば、どんな仕事であっても嫌なことは少なからずありますもんね。
そうですよね。神様のみこころにかなっていたなら、仕事で嫌なことがあっても心に平安があるんです。
どういうことかと言うと、僕は銀行員で3年働いてましたが、最初の1、2年は非常につらかったです。
僕が新人だったからということもありましたが、挨拶しても無視されたりとか、できない自分に直面したりとか、朝早く起きるのだけでも辛かったです。帰宅後もほとんど休めず、休みの日も資格の勉強がありました。
とても辛かったんですが、そこには神様の平安があったんです。
泣きながらもう嫌だと素直に祈ったこともあったし、仕事の色々なことでとにかく祈りました。
でも祈りの中で、今、自分はここを通らないといけないんだな、と感じていました。
なので、辛かったとしても、神様からくる思いがあるから平安で、これが御心だなと思いました。今振り返れば、すぐに辞めずに3年続けて良かったと思っています。
話を戻して、職業の制限についてですが、中世で金貸しがダメだと言われていた理由は知ってますか?
いいえ、分からないです。
金融関係はどうなの?
聖書の中に出てくるんです、同胞から利子を取ってはいけないと。おそらく、そこから来ていると思います。
仲間が困ってる時に、それでビジネスをしてはいけないよという律法です。なので、中世というよりはその前からなんですが、特に中世の時代には強かったんでしょうね。
金貸し業というのは、誰もやりたくない職業でした。
誰もやりたくなかった時代に、当時差別されていたユダヤ民族にやらせよう、ということで実はユダヤ人が金貸し業をしていたんです。
でも今は、金融で世界トップレベルですよね。ロスチャイルドなど、ユダヤ系の銀行グループは世界的に有名です。
一説によると、そこでユダヤ人のビジネスが成功して、ユダヤ民族はお金を持つようになったと言われています。
イスラエルが建国する1948年より前に、ユダヤ人はイスラエルに戻ってくるために土地を買う必要がありましたが、その資金に金融業で儲けたお金が使われたという説があります。
律法でダメと言われた仕事を、ユダヤ人が差別の中でさせられたわけですが、神様の視点ではマイナスからプラスに変えられたということかもしれません。
人間の視点では理解できない、神様の計画だったんじゃないかということですね。
ユダヤ人は聖書に基づいて、金融の仕事をやりたくなかったけれど、結果的には今それが用いられています。
同胞から利子を取らないという律法は、「仲間から愛を持たずに搾取したりしてはしない」という意味と受け取れます。なので、金融業がNGというのは極端だと思います。
お酒関係の仕事はどうなの?
次に、お酒関係の仕事についてです。
「酒に酔ってはならない」と聖書には書いてあるんですけども、だからクリスチャンがそこで働いてはいけないかというと、これに関しても僕は個人的に極端かなと思います。
お客さんと一緒になって飲んで、酔って酷い振る舞いをするのは良くないとは思いますけれど、絶対NGと聖書に書かれていないですもんね。
(※お酒に関しては、こちらの記事でも話していますので、参考にしてください)
この部分は難しい問題かもしれないですね。
「いやいや、それは駄目だよ!」と言うクリスチャンもいると思いますので、微妙に分かれる部分だと思います。私は、今すぐやめなさいと言うのはちょっと極端かなと思います。
これに関しては、社会全体がお酒について、どう感じてるのか、どう取り扱っていくべきなのかを議論していく必要もあると思いますが…
どうやってクリスチャンと、ノンクリスチャンが議論していくのか、難しい問題ですね。それくらい、クリスチャンが影響力を持って社会に問題提起できるようになったらいいですよね。
まとめ
Q .クリスチャンに職業の制限はあるの?「金融、酒類業界はNG?」
A .聖書には職業の制限は明記されていません。
信仰を持ってその仕事に取り組んでいるか、そしてワークライフバランスが持てているかが大切です。
休息、安息日を守っているか? 礼拝時間を自分で聖別できるかどうか? というところが大事な視点だと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。このメッセージはYouTubeでもご視聴いただけます。