抱える仕事や問題が大きくなり、心に余裕もなる頃、私達は「自分ひとりが頑張っている」ように感じます。
そうすると「なんであいつらはもっと頑張らないんだ!」と周りを攻撃したくなることもあります。
自分だけが損をしているように感じて不平や不満を口にしてしまうこともあります。
そうした行動が裏目に出て、ますます孤立し、寂しさや虚しさが募ることもあるでしょう。
預言者エリヤも、自分は神のために頑張っているのに、周りに助けも賛同者もいなく、怒りと寂しさ、孤独感を抱えて神に文句を言いました。
エリヤは答えた。「私は万軍の神、主に熱心に仕えました。しかし、イスラエルの子らはあなたとの契約を捨て、あなたの祭壇を壊し、あなたの預言者たちを剣で殺しました。ただ私だけが残りましたが、彼らは私のいのちを取ろうと狙っています。」
聖書(1列王記19:14)
神様はエリヤに真実を告げます。
しかし、わたしはイスラエルの中に七千人を残している。これらの者はみな、バアルに膝をかがめず、バアルに口づけしなかった者たちである。」
聖書(1列王記19:18)
エリヤは、「ただ私だけが残りました」と言いました。
神様は、「イスラエルの中に七千人を残している」と言いました。
どちらが正しいのでしょうか?
もちろん、神様です。
私たちが「なんで自分だけが頑張っているのか?」と叫びたくなる時、それは幻想である場合が多いのです。
あなたは、決して孤独ではないのです。
特に、神の働きをする場合です。神のために何かをしている場合です。
このメッセージを聞いている方の中で、牧師や宣教師の方もいるでしょう。
神と人を愛するために一生懸命働いているのに、周りには賛同者が少なく、むしろ批判的で非協力的な人ばかり。
いつも、人の重荷を笑顔で抱えて、対応する。
でも、誰も自分の重荷をわかってくれない。
しかし、神があなたを選んで牧師や宣教師にしたのなら、神様には大きなビジョンがあります。
必ず、エリヤにとっての7000人がいるのです。
あなたと同じ祈りを捧げている人。
あなたと同じ重荷を持って葛藤している人。
むしろ、あなたが倒れないように祈っている人がいるのです。
私も、10年前から、日本にある8000の教会のために、牧師や宣教師たちの働きの祝福と守りのために祈っています。
あなたは、一人ではありません。
神のビジョンはあなた一人で成し遂げられるものではないからです。
もし、あなたが教会で、職場で、家庭で孤独を感じていても、同じことです。
エリヤが死んだ後、神のビジョンはなくなってしまうどころか、後継者エリシャに引き継がれ、その後、イスラエルにメシヤであるイエス・キリストが誕生します。
その福音は、ペテロをはじめとする弟子たち、そしてパウロの宣教によって異邦人世界へと広がっていったのです。
つまり、大きな視点でみると、エリヤは神のビジョンのごく一部の働きを担ったことに過ぎないのです。
しかし、エリヤの働きは確かに神に覚えられており、彼の名前は新約聖書にも度々登場します。
「なぜ、自分ばかり頑張らないといけないのか?」
そう思った時、「あなたは一人じゃない」という神の言葉を信じましょう。