はじめに
今日は、聖書に出てくる神の最大の敵・サタンがどのような者であるのかを解説します。
サタン(悪魔)という名前は映画やドラマでも出てくるので名前は皆さんよく知っていますよね。多くの場合その姿は恐怖を与えるようなもので、背中には黒い羽根が生えていたりします。映画での配役は多くが敵として登場しますが、時にはダークヒーロー的な存在として描かれていたりしますよね。聖書をモチーフにしたサタン本来の姿はどのようなものなのでしょうか。
この記事を読めば、サタンがどのような者であるのかがわかります。それだけでなく、私達を襲うサタンの恐怖に立ち向かうことが出来るようになります。
ゆうき牧師のYouTubeチャンネルでは、世の終わりについて聖書が何を言っているかだけにフォーカスを当てた聖書の終末預言シリーズ動画や、日常生活にすぐに適用できる3分の短い聖書のメッセージ動画をアップしています。「この世はこれからどうなるのか?」「聖書をもっと学んでみたいな」という方は、YouTubeのチャンネル登録をよろしくお願いします。
聖書はサタンについて何と言っているのか
結論を一言でいうと、 「サタン」は神様と人の善に対する最大の敵対者で、神様による救いの働きを破壊しようする者です。
しかし、神を信じる人にはサタンに対抗する力が与えられます。
神と人の善に対する敵対者サタン
サタンは聖書の最初の書物、創世記に登場します。神様がアダムとエバに「食べると必ず死ぬ」と言われた”善悪を知る木の実”について、「本当に神様はそのようにおっしゃったのですか?」とサタンは言葉巧みにだまし、食べさせてしまいました。その結果、人は神様がお創りになられたエデンの園から出なければならなかったのです。
神と人との間に断絶を置くことにサタンは成功しました。実はサタンの最大にして唯一の目的は神に敵対し、神と人との関係を裂くことです。サタンは神と人の最大の敵であり、しかも執拗です。
サタンの手口
サタンに立ち向かう方法を見る前にまず、サタンがどのような手口を使うのかを知ることが大切です。
神の言葉(真理)を盗む
道端に蒔かれたものとは、こういう人たちのことです。みことばが蒔かれて彼らが聞くと、すぐにサタンが来て、彼らに蒔かれたみことばを取り去ります。
聖書(マルコ4:15)
サタンはだますのが得意ですが、その最初の方法は人から聖書の言葉を取り去ったり、そもそも人が聖書の言葉に触れるチャンスから遠ざけることです。
人の心を支配し服従させる
サタンは人の心に入って、心を支配し意のままにしようとします。
イエス様の弟子であったイスカリオテのユダは、敵対していたユダヤ人達にごくわずかなお金でイエス様を売りました。聖書にはその時サタンが彼の心に入ったと明確に記しています。
3ところで、十二人の一人で、イスカリオテと呼ばれるユダに、サタンが入った。
聖書(ルカ22:3、4)
4ユダは行って、祭司長たちや宮の守衛長たちと、どのようにしてイエスを彼らに引き渡すか相談した。
神の働きを破壊しようとする
そこで私たちは、あなたがたのところに行こうとしました。私パウロは何度も行こうとしました。しかし、サタンが私たちを妨げたのです。
聖書(Ⅰテサロニケ2:18)
サタンは神様の計画を破壊しようと、あらゆる手段を使います。仲間の中で亀裂をつくったり、不意の事件を引き起こしたり、天候を支配することさえもあります。
サタンの策略に人は対抗できるのか?
できます。 サタンの力は目には見えませんが、対処の方法はあります。自分の価値を見出す
神様が私たちをどのように見てくださっているのかを知り、アイデンティーを確立しましょう。
神の御霊に導かれる人はみな、神の子どもです。
聖書(ローマ8:14)
そう、あなたは神の子で、大切なかけがえのない存在なのです。
飲み屋街でよく見る、”千鳥足”という歩き方のもとになった歩き方をするチドリという鳥は子育てをしている自分の巣に敵が近づくと、自分がケガをしたような歩き方をして(擬傷)、敵に自分の姿をさらすことがあります。その行動は雛をなんとかして守りたいという親の必死の思いの現れです。
神様は「大切な子供」がサタンに攻撃されている時、何とかして守ろうとしてくださる方です。その愛するその思いは、独り子イエス様をこの地上に遣わし身代わりの犠牲として十字架に架けるほどです。神にそれだけのことを計画させ、しかも実行にうつさせるだけの価値があなたにもあるのです。
神に与えられている武具を身に着ける
サタンに打ち勝つためには神に与えられた武具を身に着けなければいけません。
堅く信仰に立って、この悪魔に対抗しなさい。
聖書(Ⅰペテロ5:9A)
13ですから、邪悪な日に際して対抗できるように、また、一切を成し遂げて堅く立つことができるように、神のすべての武具を取りなさい。
聖書(エペソ6:13、16)
16これらすべての上に、信仰の盾を取りなさい。それによって、悪い者が放つ火矢をすべて消すことが出来ます。
私達は生身では弱く、傷つきやすいものです。しかし神様の武器、特に神に対する信仰(信頼)は神の力を引き出す要となります。あなたが神に信頼し依り頼むとき、神はあなたから離れず、あなたを見捨てられないお方なのです。
サタンの行き着く先はすでに決まっていることを知る
聖書によればサタンの最後はすでに定められています。
こうして、その大きな竜、すなわち、古い蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれる者、全世界を惑わす者が地に投げ落とされた。また、彼の使いたちも彼とともに投げ落とされた。
聖書(ヨハネの黙示録 12:9)
ここでの「竜」はサタンです。聖書の最後の書物であるヨハネの黙示録でサタンは地に落ち、閉じ込められると記されてます。神が告げられた約束・預言は決して変わることはありません。
サタンは私たちをだまし、おそれを抱かせ、失望をもたらしますが、神はサタンよりも力ある方であり、恐れから私たちを解放し、希望を与えてくださる方です。
まとめ
聖書はサタンについて何と言っているのか。
「サタン」は神様と人の善に対する最大の敵対者で、神様による救いの働きを破壊しようする者です。しかし、神を信じる人にはサタンに対抗する力が与えられます。1.サタンは神と人の善に対する敵対者で大きな力を持っている。
2.サタンの目的は人と神との間を裂くこと。
3.人は神に依り頼む信仰によってのみサタンと敵対できる。
4.最終的にサタンは神に勝つことができず、地に落とされることが決まっている。
参考:聖書辞典(いのちのことば社)
キリスト教教理入門(いのちのことば社)