11 こうして、キリストご自身が、ある人たちを使徒、ある人たちを預言者、ある人たちを伝道者、ある人たちを牧師また教師としてお立てになりました。
聖書(エペソ書 4:11-12)
12 それは、聖徒たちを整えて奉仕の働きをさせ、キリストのからだを建て上げるためです。
はじめに
スポーツの世界は監督が重要です。
プロ野球界では、1990年以降、巨人の原監督が8回と一番優勝しています。
彼の2020年の年俸は、3億です。
3億円もらっている選手はほとんどいません。
なぜ、監督にそんなに払うのでしょうか?
指導者がチームに与える影響力がとても大きいからです。
教会はどうでしょう?
教会で、監督やコーチの役割を担うのは、牧師です。
スポーツの例えなら、キリストはオーナーです。
今日は、聖書から、牧師の役割について見ていきます。
皆さんは、牧師の役割を一言で言えますか?
なぜ、牧師は存在するのか?
逆に、牧師の役割がはっきりと分かれば、それは、チームである教会にとって大きなメリットをもたらします。
なぜなら、神が牧師をたてて、教会に置いているからです。
牧会者の役割
今日の箇所で、まず5種類の役職が出てきます。
11 こうして、キリストご自身が、ある人たちを使徒、ある人たちを預言者、ある人たちを伝道者、ある人たちを牧師また教師としてお立てになりました。
聖書(エペソ書 4・11)
使徒、預言者、伝道者、牧師、教師。
これは、5役者と呼ばれ、一言で言うなら、教会の指導者、リーダーのことです。
なぜ、5つ別々に分けられているかと言うと、それぞれ得意分野が微妙に違うからです。
それぞれの違いは何かは、リビングバイブル訳がわかりやすいです。
11 さてこうして、ある者には使徒としての賜物が与えられ、ある者にはすぐれた説教者としての賜物が与えられました。また、キリストを救い主として信じるように人々を指導する賜物を受けた者もいれば、羊を見守る羊飼いのように、神の民となった人たちの世話をし、教え導く力を受けた者もいます。
今日は、5つを解説するのがポイントではないので、とりあえず、現代でいうなら、牧師だと思ってください。
いろんなタイプの牧師がいるよな~くらいでOKです。
大切なのは、その次の箇所です。
12 それは、聖徒たちを整えて奉仕の働きをさせ、キリストのからだを建て上げるためです。
聖書(エペソ書 4・12)
牧師の役割として、三つのことが出てきますね。
信徒を整える、奉仕の働きをさせる、キリストのからだを建て上げる
どれが一番大切でしょうか?
「聖徒たちを整える」ことです。
なぜなら、奉仕の働きは、よく整えられないとできないからです。
よく整えられて、よく奉仕するととができるようになり、結果として、キリストのからだである教会が建て上げられていくのです。
もちろん、完璧に整えられないと、奉仕の働きができない、キリストのからだが建て上がらないという意味ではありません。
普通は、奉仕しながら成長して行きます。
では、「整える」とはどういう意味でしょうか?
「整える」と訳されたギリシャ語は、「正しくする、完全にする、訓練する」という意味があります。
つまり、整えるとは、髪の毛をセットする程度のものではなく、牧師は、聖徒をみことばによって、教え、育て、弱い部分を修復するために立てられたのです。
13節以降を見ると、なぜ、私たちは牧師に整えられる必要があるのか?という理由が三つ出てきます。
①キリストの似姿に成長するため
13 私たちはみな、神の御子に対する信仰と知識において一つとなり、一人の成熟した大人となって、キリストの満ち満ちた身丈にまで達するのです。
聖書(エペソ書 4・13)
クリスチャンが整えられる目的地は、キリストです。
「クリスチャン」は「キリスト者」と言い、本来、「キリストに似た者」という意味です。
私たちの人格や性質、信仰がイエス様に似ていけば、あなたは成長していることになります。
そのために、13節では「神の御子に対する信仰と知識において一つとなる」とあります。
これは、聖書の知識が信仰と結び合わさることを意味します。
まず、聖書の知識が頭になければ、信仰すらも生まれません。
信仰には、信じる対象が必要だからです。
皆さんは、「救われていますか?」と言われたら、「はい」と答えるでしょう。
ある人は、「多分」と言うかもしれません。
その根拠は、何か?それは、例外なく聖書のみことばです。
なぜなら、もしあなたの口でイエスを主と告白し、あなたの心で神はイエスを死者の中からよみがえらせたと信じるなら、あなたは救われるからです。
聖書(ローマ書 10:9)
この聖書の言葉を知識として知って、それを神の言葉としてその通りだと信じたら、その人は救われます。
これが、13節の「神の御子に対する信仰と知識において一つとなる」ことです。
聖書の知識が信仰と一致すること。
先ほどは、救いについての知識でしたが、これが多くなればなるほど、信仰は成長していきます。
あなたは整えられていくのです。
- キリストが今あなたの中におられますか。
- あなたは罪を赦されたと確信していますか。
- あなたは神様の子となりましたか。
- あなたは永遠の命を得ましたか。
- あなたは救われましたか。
- 今晩あなたが死ぬとしたら天国へ行けると確信しますか。
- あなたは聖霊を受けましたか。
- あなたは生まれ変わりましたか。
- 滅びの審判を受けないと確信しますか。
全部、聖書に書いています。
参照:聖書(黙3:20, ロマ8:1,コロ1:12~14, ヨハ1:12, Iヨハ5:11-13,ヨハ5:24,使16:31,エペ2:8-9,ルカ23:42-43, I コリ12:3,ヨハ3:3-5,テト3:5,ヨハ3:18)
全く答えられないという人は、信仰がない前に、そもそも聖書の箇所を知らない、気に留めたことがない場合がほとんどです。
だから、聖書を教える牧師がとても重要なのです。
だから、ガーデンチャーチでは、信じてない人とも聖書から勉強します。
まず、聖書を知る。信じるかはその後です。
その後、洗礼を受けたとします。
そこがゴールではありません。
救われた人は、キリストに似ていくように成長していくことが求められます。
どうやって?
聖書を学ぶことです。
だからこそ、牧師の役割が重要だと今日の箇所で言っているのです。
②悪い教えに振り回されないため
14 こうして、私たちはもはや子どもではなく、人の悪巧みや人を欺く悪賢い策略から出た、どんな教えの風にも、吹き回されたり、もてあそばれたりすることがなく、
聖書(エペソ書 4・14)
信仰が子どもの人は、人の教えの風に吹き回されたり、もてあそばれたりします。
13節では、「一人の成熟した大人」になりましょうと出てきました。
13 私たちはみな、神の御子に対する信仰と知識において一つとなり、一人の成熟した大人となって、キリストの満ち満ちた身丈にまで達するのです。
聖書(エペソ書 4・13)
私たちは救われた時は、ある意味、信仰の赤ちゃんです。
でも、いつまでも、子供のままではいけないと言うことです。
なぜなら、世の中には、「人の悪巧みや人を欺く悪賢い策略から出た教え」がわんさかあるからです。
「世の終わり」とネットで検索すれば、色々な解説があります。
スピリチュアル系、新興宗教系、キリスト教の異端。
最近は、陰謀論が多い気がします。
調べれば調べるほど、何が本当かわからなくなり、怖くなって来ます。
不安になる人、信仰の子供。
気づいていないけど流されている人は、もてあそばれています。
牧師である私が、インターネットで検索するときに、何が嘘で、何が真実かある程度判断できます。
判断できないものは、そのままにします。
その感覚や判断基準はどこからくると思いますか?
まずは、聖書です。
聖書にはっきりと書いてあれば真実。
書いていないなら、人間には隠されているか、私の勉強不足であり、スルーする。
だから、まずは、聖書を教えてくれる牧師が必要なんです。
僕自身も、今まで多くの牧師や教授に聖書を教えてもらってきました。
本当に感謝しています。
③奉仕の働きをして、キリストのからだを建て上げるため
牧師が信徒を整える三つ目の目的は聖徒たちを一致させて、チームワークで、キリストのからだである教会を健全に建て上げていくことです。
16 キリストによって、からだ全体は、あらゆる節々を支えとして組み合わされ、つなぎ合わされ、それぞれの部分がその分に応じて働くことにより成長して、愛のうちに建てられることになります。
聖書(エペソ書 4・16)
これは、12節を詳しく説明した箇所です。
12 それは、聖徒たちを整えて奉仕の働きをさせ、キリストのからだを建て上げるためです。
聖書(エペソ書 4・12)
①と②の目的はトレーナーのように訓練する意味合いが強かったですが、③は、まさに監督であり、コーチです。
よく整えられた成熟したクリスチャンが、協力し合うと大きな力が働きます。
カモより大きくハクチョウより小さい雁(がん)という鳥がいます。
彼らは、遠い目的地までいく時は、群れで飛びます。
その時、彼らはV字飛行をします。
フォーメーションを組むのです。
その理由は、飛ぶ際に消耗する体力を最小限にとどめるためだそうです。
前を飛ぶ鳥の両翼の端で乱気流が形成され、この乱気流が上昇気流に変わる地点でその後ろを飛ぶ鳥が羽ばたくと、追加揚力を受けます。
それによって、その分だけ力を使わずに飛ぶことができるのです。
V字飛行するときに、最も大事なのはリーダーの役割をする先頭の鳥です。
専用は風の抵抗を最も多く受けるため、仲間の鳥たちの中で一番力が強く、経験のある年長の鳥がリーダーとなります。
しかし、リーダーの鳥が先頭を飛んでいても、やがて疲れてきます。
すると、その後ろで飛んでいた鳥が交代して先頭を飛んでいきます。
お互いが助け合うことで、V字のフォーメーションを崩さないで、飛ぶのです。
そうして飛ぶと、一羽で飛ぶよりも71パーセントも長い距離を飛べるそうです。
キリストのからだである教会も同じです。
フォーメーションをしっかりと組み、各自に与えられた賜物を通して互いに仕え合い、助け合うことが必ず必要なんです。
教会には、サタンの攻撃をはじめとする抵抗があります。
先頭にいる牧師が疲れた時。
一人の手には負えないくらい教会が成長したとき。
私たちの誰かが、重荷を受けるために進み出ることも必要でしょう。
その時のために、私たちみんなが、日頃、みことばで整えられておく必要があるのです。
整えられていないと、子供のような信仰で、荒波にすぐに流され、群れを助ける存在ではないからです。
だからこそ、今の弟子訓練を大切にしてください。
毎日、聖書を読み、神様にいつも祈りましょう。
「私を整えてください」
そのために、私が牧師としてできることで、皆さんに仕えます。
皆さんも、しっかり整えられて行きましょう。
終わりに
牧師の役割は何か?
「信徒を整えること」です。
なぜ、私たちは整えられる必要があるのか?
- ①キリストの似姿に成長するため
- ②悪い教えに振り回されないため
- ③奉仕の働きをして、キリストのからだを建て上げるため
牧師が、まず、教会員に仕えることによって、教会員の信仰を成長させていきます。
教会員が整えられ、奉仕をしていくことで、教会がたて上がっていくのです。
今日、少し考えてみましょう。
- 私は、キリストに似た者となるために、積極的に整えられるという意識があるだろうか?
- 私は、どんな荒波がきても揺らがないくらい訓練されているだろうか?
- 私は、整えられた後、教会を建てあげるために、神と人、教会に仕えると言う意識があっただろうか?
私たちは、教会で、牧師のリーダーシップのもと、整えられ、奉仕していきます。
そして、その目的は、教会が建てあげられることなのです。
まず、しっかり、聖書を学んでいきましょう。
キリストに似ていくよに日々、祈り求めていきましょう。
そして、本気でこの教会がリバイバルしていくように、神の教会に仕えていきましょう。