人は3秒に2回は思い煩っている「悩みを平安に変える感謝の力」聖書(ピリピ4:6-7)

20211121
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6 何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。
7 そうすれば、すべての理解を超えた神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。

聖書(ピリピ4:6-7

はじめに

皆さんは、日々、どれだけ感謝していますか?
昨日、何回、感謝しましたか?

おそらく、忙しくて、立ち止まって感謝する余裕すらないというのが現状ではないでしょうか?

神様に祈る時、意識的に感謝はしていますか?
自分の足りない部分にばかりに思いが囚われ、願い事の祈りばかりになっていませんか?

しかし、どんなクリスチャンであっても、当たり前にしている感謝があります。
それは、「食前の感謝の祈り」です。

私の予想では、90%の人が、ただ習慣的に「食事を感謝します」と祈っていると思います。

しかし、この「食前の感謝の祈り」
実は私たちの命を守っていること知っていましたか?

アメリカの医師ジョン・ジョウェットは、「食前の感謝の祈りをして、食べる人々の体にどんな変化が起こるか」という研究のための実験をしました。
その結果、食前に感謝の祈りをした人は、それをしない人よりも3つの物質が多く分泌されることを発見しました。

1つ目は、あらゆる病気を予防する効能がある物質。
2つ目は、細菌の繁殖を防ぐ殺菌効果がある物質。
3つ目は、防腐剤の役割をする消化吸収を助ける物質。

もし、あなたが食事の度に感謝の祈りをしているならば、霊的な面だけでなく、健康のためにも良い効果が得られているということです。
では、食前の祈りだけでなく、すべてのことにおいて神に感謝するならば、どれくらい、心身に良い影響があるでしょうか。

今日は、「感謝」について聖書から学びます。
メッセージを通して、悩みを平安に変える秘訣を得ることができます。

今日の箇所から3つのポイントを見ていきましょう。

悩みを平安に変える感謝の力

①何も思い煩わないで

何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。

聖書(ピリピ4・6)

感謝をするには、「何も思い煩わない」ことが不可欠です。
これは命令です。

なぜ、命じるのか?
それは私たちは普通にしていれば「思い煩う」からです。

アメリカで行われた心理学の研究によると、私たちは1日に6万回の思考をおこなっているそうです。
これは起きている時間、1秒に1回、何らかの思考をしながら生きている計算になります。

しかも、6万回のうち、約80パーセント、約4万5,000回は、身を守るためのネガティブな思考になりがちであることがわかっています。

ということは、6万単語のうち、約4万5,000語は、ネガティブな単語を思考しながら生きているのです。

1日24時間、8時間の睡眠をとっているとして、3秒に2回は身を守るためにネガティブな単語が頭のなかをよぎっていることになるわけです。

これはアメリカのデータですが、日本人の97%はネガティブ遺伝子を持っているというデータもあります。
つまり、私たちは、すでに「思い煩っている」ということです。

だから、まずこの現状にNOという必要があるのです。
思い煩いをストップして、感謝に変えろということ。

思い煩いながら、感謝することは不可能です。
感謝しながら、思い煩うことも不可能です。

人間は同時に二つのことはできません。

よくマルチタスキングと言いますが、本当は高速に切り替えているだけだということが科学的にわかっているそうです。

同時に、悩みと感謝をして下さい。
不可能ですね?

なので、感謝する選択肢がありながら、思い煩いをあなたが選択しているのです。

思い煩いっている時、感謝するのです。
感謝で上書きして、思い煩いを頭から追い出すのです。

②あらゆる場合に

同じことが他の箇所でも書いています。

すべてのことにおいて感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです。

聖書(1テサロニケ5・18)

なぜ?
想像してみて下さい。

最悪な状況

  • 失恋
  • 喪失
  • 経済の危機
  • 家族崩壊
  • 裏切り
  • 病気

その状況でも、感謝できますか?

もう少し、具体的な例を挙げましょう。

例えば、

  1. 日曜日の午前までは気分よく過ごしていたのに、夜が近づいてきたらなぜか気持ちが塞ぎ気味で調子が出ない。
  2. 楽しく友だちと遊んだのに、遊びが終わるころにため息が出る。
  3. 恋人と別れて以来、何をしても気分が高まらず集中できない。
  4. 将来に漠然と不安がある。
  5. 子どもたちの些細な行動が気になってしまい、注意して自己嫌悪に陥ってしまった。
  6. なぜかイライラして、コンビニの店員さんや道行く人にムカつく。

これら全部の状況で、感謝しなさいということです。

今日のピリピ人への手紙を書いたパウロの状況も、決して感謝できる状況ではありませんでした。
パウロはこの手紙を獄中で書いており、いつ処刑されるかもしれない状態だったのです。

しかも、犯罪を犯したわけではなく、信仰を持っていたから牢獄にいれられました。

皆さんは、冤罪で刑務所に入れられても、感謝できますか?

「死ぬかもしれない。どうしよう」
「虐待されるかもしれない」
「教会のみんなが自分が犯罪者だと誤解したらどうしよう」
「神様が助けてくれないかもしれない」

しかし、パウロ自身は「感謝しなさい」」と、他の人を励ますくらいの余裕があったのです。

なぜでしょうか?
それは、彼は感謝の力を知っていたからです。
体験していたからです

では、思い煩いをストップさせ、あらゆる状況でも、無理矢理でも感謝すべき、感謝の力とは何なのでしょうか?

それは

③神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれる

ということです。

そうすれば、すべての理解を超えた神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。

聖書(ピリピ4・7)

神の平和と訳されたギリシャ語「エイレネー」は、ヘブル語のシャロームの概念が含まれています。

シャロームには四つの意味が含まれています。

肉体的には健康
社会的には繁栄
人間関係においては和解、
心の中は平安です。

人間の状態の中で完璧な状態。それが神の平安です。

私たちは自ら心の安定を得たいとさまざまなことを試みます。
裏返せば常に頭から離れない「思い煩い」を追い出したいと言うことです。

しかし、真の平安は私たちの力で得られるものではありません。

だから、「人のすべての考えにまさる神の平安」とパウロは言っているのです。

そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。

聖書(ピリピ4・7(新改訳3版))

また、私たちの心と思いを守ってくれますあります。

守ってくれますのギリシャ語「フルーレーセィ」は「積極的に軍隊や力を行使して守る」「軍隊のガードマンが外部侵入者たちがないよう見張り、立ちはだかる」

つまり、「多分、大丈夫だから、心配すんな」くらいの意味ではなく、思い煩いをストップし、感謝を持って祈るなら、「神が積極的に天使を遣わし、あなたの周りに陣を引くのです」
「問題を取り除き」「悪をぶっ倒し」護衛すると言う意味なのです。

思い煩いが再び入り込めないように守り、立ちはだかってくださるのです。

『讃美の力―神の力を体験する道』の著者のマーリンさんは牧師さんなので、さまざまな悩みが持ちかけられるようです。
マーリンさんはいつも「現状に心から感謝して神を賛美しましょう」と答えます。

最初それを聞いた人たちは、「今の現状に感謝するだなんて到底聞き入れられない!」という抵抗を感じるものの、聖書にも感謝しましょうと確かに書いてあるし、よく理解できないながらやってみようとするようです。

感謝の祈りをするうちに、やがて心からの感謝に変わっていくのです。

一番最初の事例は、30年間アルコール中毒のお父さんをがいる家族の話。

家族みんなで治るように祈り続けても何も変わらずにいました。
しかし、心からの感謝を感じた1日の祈りによって、お父さんが癒されてアルコール中毒を脱したそうです。

理解できませんね。
でも、起こるのです。

なぜ?
聖書にこう書いてあるからです。

何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。
そうすれば、すべての理解を超えた神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。

聖書(ピリピ4・6-7)

もう一つの事例が同じ本に載っていました。

娘さんが精神病院に入って回復の見込みなしと言われ、何ヶ月も苦悩しているお母さんの話。

マーリンさんからの感謝の説得を受けて、これ以上悪くなりようがないから一度やってみようと、両親ともども感謝を祈ることにします。

  • 娘の病気に感謝
  • 娘が入院していることに感謝
  • 医者にも治療法が分かっていないことに感謝

その日、そうやって感謝していくうちに、神が本当に最善をなしていることを確信するようになります。

その翌朝、精神科医から電話があり、娘さんに著しい変化が起こったとのこと。
2週間後には退院したと書かれています。

感謝には現状を変える力があるのです。

さらに別の牧師の話をしましょう。

スコットランドの2人の牧師が、ある日、話していて、一方の牧師がもう一方の牧師に言いました。
「この3年間、働きをしてきた中で、真の意味で新生した聖徒はまだ一人だけです」

すると、もう一方の牧師が言いました。
「先日、私の教会で一週間、リバイバル集会を行いました。大きな期待をかけていましたが、一人しか救われませんでした」

そう言いながら、牧会生活のつらい経験を分かち合いました。

ところが、数年後、驚くべきことが起こりました。

一方の牧師が3年間で得た、たった一人の決心者であったロバート・モフェットは、アフリカ宣教の基礎を据える宣教師になりました。
もう一方の牧師による一週間のリバイバル集会で唯一救われたリビングストンは、アフリカ大陸に福音の火をつけた宣教師になりました。

一人しか救われなかった時は、おそらく感謝よりも失望が大きかったでしょう。
しかし、この一人が、のちに何十、何百万の人々を救いに導いたことを知ったら、それは感謝以外ありません。

同じように、私たちの人生の中で、「思い煩う」状況や結果が来たとします。
しかし、感謝するのです。

神が最善のご計画を持っておられるから。
神が良いお方であり、神は今までも、これからも、最善のことをされるからです。

終わりに

皆さん、今、感謝できない状況ですか?感謝しましょう。
毎日、食前の祈り以外に、意識的に感謝して下さい。

そうすれば、あなたの心と思いは、神の平安に満たされるのです。

ぜひ、どんなことにも感謝して、たくさんのあかしを分かち合っていく、ガーデンチャーチでありたいと思います。

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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