あなたのかめの粉は尽きず、壺の油はなくならない「優先順位が間違ってませんか?」聖書(1列王記17:8-16)

20220102
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8 すると、彼に次のような主のことばがあった。
9 「さあ、シドンのツァレファテに行き、そこに住め。見よ。わたしはそこの一人のやもめに命じて、あなたを養うようにしている。」
10 彼はツァレファテへ出て行った。その町の門に着くと、ちょうどそこに、薪を拾い集めている一人のやもめがいた。そこで、エリヤは彼女に声をかけて言った。「水差しにほんの少しの水を持って来て、私に飲ませてください。」
11 彼女が取りに行こうとすると、エリヤは彼女を呼んで言った。「一口のパンも持って来てください。」
12 彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。私には焼いたパンはありません。ただ、かめの中に一握りの粉と、壺の中にほんの少しの油があるだけです。ご覧のとおり、二、三本の薪を集め、帰って行って、私と息子のためにそれを調理し、それを食べて死のうとしているのです。」
13 エリヤは彼女に言った。「恐れてはいけません。行って、あなたが言ったようにしなさい。しかし、まず私のためにそれで小さなパン菓子を作り、私のところに持って来なさい。その後で、あなたとあなたの子どものために作りなさい。
14 イスラエルの神、主が、こう言われるからです。『主が地の上に雨を降らせる日まで、そのかめの粉は尽きず、その壺の油はなくならない。』」
15 彼女は行って、エリヤのことばのとおりにした。彼女と彼、および彼女の家族も、長い間それを食べた。
16 エリヤを通して言われた主のことばのとおり、かめの粉は尽きず、壺の油はなくならなかった。

聖書(1列王記17:8-16)

はじめに


多くの人が同じように「今年こそは〇〇するぞ」という抱負を胸に、一年をスタートしたはずです。

「1年間〇〇を続けたら、きっと違う自分になれる」
そんな期待を抱えて過ごした1月。

月日は流れ、1年経ちました。

皆さんは、その目標を達成しましたか?
というか、そもそも覚えていますか?

bondaviという会社のアンケート調査によると、実は42%の人が、抱負を忘れてしまったことが明らかになりました。
また、抱負を覚えていたとしても、達成できた人は20%以下であったそうです。

なぜ、40%の人が忘れ、40%が達成できないのかというと、1年の間には、感染症の拡大や環境の変化など、私たちにはコントロールできないことが次々に起こるからです。
抱負?それどころじゃないくらい、忙しかった。大変だった。色々あった。などの言い訳がどんどん出てきますよね?

今日の箇所に出てくる「預言者エリヤ」と「やもめ」の2人もまた、自分ではコントロールできない環境の変化を経験した人たちでした。
しかし、彼らは、自分の考えや行動指針にではなく、神の言葉に従ったことによって、その状況を打破していきました。

なので、新年は、ぜひ、自分の抱負ではなく、聖書の言葉を聞いて、神の御心に従う応答として、今年の抱負を立てていきましょう。

主のことばのとおり

今日の箇所の直前に、預言者エリヤが、イスラエルの王であるアハブに対して、3年間雨が降らないと預言していました。
それは、霊的に堕落していイスラエルが、悔い改めるためでした。

事実、預言の通り、イスラエルを3年間大飢饉が襲いました。

預言者として、大胆に3年間の飢饉を預言したエリヤでしたが、エリヤ自身も、この3年間の飢饉を乗り越えなければいけないと言う厳しい現実に直面したのです。
そこで神様がエリヤに、新しい預言を与えたのが今日の箇所です。

8 すると、彼に次のような主のことばがあった。
9 「さあ、シドンのツァレファテに行き、そこに住め。見よ。わたしはそこの一人のやもめに命じて、あなたを養うようにしている。」

聖書(1列王記17:8-9)

この預言は、事実、エリヤの観点から見ても、非常に理解しにくいものです。

アハブ王が信仰していたバアル崇拝の本拠地。→ 迫害される危険がある。
信仰のない異邦人と一緒に住む。しかもその異邦人はやもめである。→信仰もない貧しい人がどうやってエリヤを養うのか?

しかし、エリヤは神の言葉にそのまま従いました。

10 彼はツァレファテへ出て行った。その町の門に着くと、ちょうどそこに、薪を拾い集めている一人のやもめがいた。そこで、エリヤは彼女に声をかけて言った。「水差しにほんの少しの水を持って来て、私に飲ませてください。」

聖書(1列王記17:10)

エリヤは神の言葉通りに、1人のやもめを見つけて、水をくださいとお願いしました。
しかし、エリヤは、飢饉の中でも、初対面のエリヤに水を持ってきてくれる優しいやもめに、追加のお願いをします。

11 彼女が取りに行こうとすると、エリヤは彼女を呼んで言った。「一口のパンも持って来てください。」

聖書(1列王記17:11)

水だけじゃなく、パンもお願い!

皆さんこれすごいことだって感じますか?
現在で言うならば、水は蛇口をひねればほとんどタダで飲むことができます。パンもコンビニで100円で買えます。

ただでさえ、中東のイスラエルでは雨が降らない地域が多いので、水は貴重ですが、当時は雨が3年間降っていない状況でした。
また、かんばつにより、パンの材料である小麦もほとんど取れていなかったでしょう。

しかも、相手はやもめです。
やもめとは、夫が先に死んでしまった女性のことです。

現代でもシングルマザーが子供を養っていくことが、どれほど大変でしょうか。

しかし、当時のイスラエルでは、女性は夫がいないと生きていけない位、社会的地位が低かったのです。
仕事もないので、収入源がありません。もちろん当時は生活保護もありません。

銀行口座にもしも10万円しかないとして、5万円の家賃、水道料金、電気料金、そして月々の食費、いろんなものを払ったらもう残るものはないと言う状況で、初対面の人がいきなり家にピンポンと訪ねてきて、私は今から家にただで泊めてください。
でもお金はありません。 まず私にご飯を食べさしてください。
あ、デザートもよろしくお願いします。と言われたら、皆さんはどう思うでしょうか?

では、エリヤのとんでも要求に、やもめはどう答えたのでしょうか?

12 彼女は答えた。「あなたの神、主は生きておられます。私には焼いたパンはありません。ただ、かめの中に一握りの粉と、壺の中にほんの少しの油があるだけです。ご覧のとおり、二、三本の薪を集め、帰って行って、私と息子のためにそれを調理し、それを食べて死のうとしているのです。」

聖書(1列王記17:12)

まずこのやもめは、謙遜に自分の状況を告げます。

すでにパンがないと言うこと。
パンを焼くための小麦粉と油がほんの少しある。

やめもは驚くべきことを告げます。
飢饉で苦しくて生活できないので、実は最後のパンを焼いて食べた後、息子と一緒に自殺しようと考えていたのです。
なんと、エリヤはもう自殺しようと考えていたシングルマザーに対して、水とパンをくれと言っていたのです。

僕らが、エリヤだったら、
「ごめんなさい。そんな状況だとわかりませんでした。別な人に頼むことにします。大変失礼しました。あ、自殺だけはしないようにしてくださいね。お祈りしてます」
といって、ちょっと、裕福そうな人を探そうとするかもしれませんね。

しかし、エリヤはこのように言います。

13 エリヤは彼女に言った。「恐れてはいけません。行って、あなたが言ったようにしなさい。しかし、まず私のためにそれで小さなパン菓子を作り、私のところに持って来なさい。その後で、あなたとあなたの子どものために作りなさい。

聖書(1列王記17:13)

恐れないで私が命じた通りにしてくださいと言ったのです。
しかも、まず私のためにパンを作って来なさい。

その後でお腹を空かしている、自殺を考えているあなたとあなたの息子のためにパンを焼きなさい。と言ったのです。

エリヤが押しの強い性格だったから、こんなことを言ったのでしょうか?
後にエリヤは状況が悪くなりすぎて、うつ病になって、神様にもう死にたいですと言うほど、メンタルが弱い人物であると言うこともわかっています。

彼はただ、神の言葉通りに実行したのです。

14 イスラエルの神、主が、こう言われるからです。『主が地の上に雨を降らせる日まで、そのかめの粉は尽きず、その壺の油はなくならない。』」

聖書(1列王記17:14)

すると、この言葉を聞いたやもめも神の言葉に従いました。

その時、信じられない奇跡が起こったのです。
いや、奇跡ではありません。神の御業が起こったのです。
神の預言が成就したのです。

15 彼女は行って、エリヤのことばのとおりにした。彼女と彼、および彼女の家族も、長い間それを食べた。
16 エリヤを通して言われた主のことばのとおり、かめの粉は尽きず、壺の油はなくならなかった。

聖書(1列王記17:815-16)

「エリヤを通して言われた主のことばのとおり」と言う言葉に注目してください。

これが今日のポイントです。

皆さんは、「神のことばはその通りに実現する」ということを信じていますか?

アーメン

本当でしょうか?

これが今日神様が私たちに語っておられるメッセージです。
私たちは頭ではそのように信じていますが、本当そのように行動してるのでしょうか?

エリヤも、やもめも、目に見える現実は最悪でした。
しかしエリヤも、やもめも、「神のことばはその通りに実現する」ということを信じて、行動したのです。

14 イスラエルの神、主が、こう言われるからです。『主が地の上に雨を降らせる日まで、そのかめの粉は尽きず、その壺の油はなくならない。』」

聖書(1列王記17:14)

皆さん、よくよく読んでみたら、この言葉は理解できない内容です。
使っているの、粉が尽きず、油がなくならない。

粉を使っても粉が増えると言うことでしょうか?
油を使っても油が増えると言うことでしょうか?

おそらくそうなんでしょう。
新約聖書でも、二匹の魚と五つのパンで、イエス様が5,000人の群衆を腹ペコにして、しかも12かご分余ったという箇所が出てくるからです。

あなたは捧げることができますか?

大切なことは、このことを客観的に信じるか?ではなく、あなたの今の現実に起こるか?
起こると思うなら、その通り、持っている粉と油を、神に捧げることができるか?ということです。

13 エリヤは彼女に言った。「恐れてはいけません。行って、あなたが言ったようにしなさい。しかし、まず私のためにそれで小さなパン菓子を作り、私のところに持って来なさい。その後で、あなたとあなたの子どものために作りなさい。

聖書(1列王記17:13)

「まず私のために」とは、 やもめから見たら預言者エリヤのことです。
しかし、預言者エリヤは神の言葉に従っているので、ここでは神のためと言う意味なのです。

皆さんの今の現実はどうでしょうか?
来月、来年の生活費が保証されているでしょうか?
計算していくと、お金がどんどんなくなっていく、そのように感じるでしょうか?

しかし、これが、2022年、神さまがあなたに語っているメッセージなのです。

やもめのような最悪な状況であっても、神のために捧げていった時に、みわざが起こった。
あなたの生活でも、同じことが起こることを、あなたが体験しなければいけないのです。

自分の食べるパンもない水もないそのような状況の中で、しかも一人息子がいて息子すらも養っていかなければならないと言うプレッシャーの中、恐れや不安の中、神がまずあなた方のことよりも先に、私のためにあなたの持っているものでパンを作って捧げなさいと言われ、捧げたやもめの信仰が、あなたに必要なのです。

私は牧師になる前、徹底的にこのことを訓練されました。
わかりやすいのは経済的なことです。

銀行を辞めた後、1年間の神学校生活は、どう考えても計算があいませんでした。
最初の2、3ヶ月で、銀行口座は文字通りゼロになりました。
しかし毎月、神学校に授業料を納めなければいけません。

学長は、払えないならやめてもらうと言いました。

しかも神学生はバイトも禁止されています。
この話は、何回も話してますが、ちょっと聞いてくださいね。

神学校の図書館に行って祈りました。祈っても神様から何も答えはありません。むしろ、祈った後、神学校宛に封筒が届きました。それは、税金の滞納通知でした。
すぐに何十万、支払いなさいと言う警告でした。

結論言います。結論は学費や生活費、税金の支払い、もっと言えば結婚の準備金、全て満たされました。

私が伝えたいことは、気づいたら私の粉と油はなくならなかったと言うことです。
正直計算しても、計算が合わないんです。よくわからないんです。

いろんなところから献金があったのですが、 とにかく、私は生きて、卒業し、結婚式もできたんです。

神学校を卒業した後に、1年間、札幌で住みましたが、 その時の、教会の報酬は額面で10万円でした。手取りはもっと低いですね。

しかも、新婚でした。
その中から家賃も払わないといけません。どう考えても、計算があいませんでした。

しかし1年間、暮らすことができました。気づいたら私の粉と油はなくなることは、ありませんでした。

ガーデンチャーチを開拓した後もそうです。
前の教会でもらっていた報酬や車は1日で全部なくなりました。

しかし、開拓してから今まで、私の粉と油は尽きることがありませんでした。
どう考えても、尽きてしまうと思いました。

この不安や恐怖から、どうにかしないといけないと言うストレスから、 私は妻に何度も当たりました。
大きな喧嘩もたくさんしました。
経済の事についてです。

教会を牧会してる場合ではないと、ビジネスをしようと本気で考えました。
MBAを取得して、会社を経営しようとも考えました。
しかし神様は、 あなたの使命は牧師だ。大丈夫だ。YouTubeを通したメッセージの働き、教会の働きを進めなさいと言われました。

しかし、結果、私の粉と油は尽きることがありませんでした。

しかし、今年もまた、ガーデンチャーチに経済的な危機が訪れました。
収入より支出がとても多いと言う状況が、毎月、続きました。

毎月、教会のお金がすごい速度で減ってきました。
来月は、もうなくなるだろうと何度も思いました。

しかし今、なぜか教会の粉と油はなくなっていないんです。

人間的に考えれば、理解できません。計算できません。恐れがあります。不安があります。

しかし、神様がガーデンチャーチに与えておられてるビジョンは必ず実現することを信じています。
そのビジョンを実現するためには、神様は決して私たちの粉と油をつけさせる事はないと、信じています。

終わりに

皆さん、神様は、あなたに語っておられます。
あなたのためにあなた自身のために 持っているものを使うのではなく、あなたが今もっているわずかのもの、まず神に捧げなさいとことです。

あなたが持っているわずかなものは、あなたの少ないお金かもしれません。忙しいあなたの時間かもしれません。あなたの賜物や、あなたの能力かもしれません。

あなたの優先順位が、自分が生きるため、家族を養うため、それらが神様より先に来ているのであれば、あなたが神に捧げるお金、時間や、賜物の割合はどんどん小さくなっていくでしょう。

しかし、まずあなたの持っているもの、これがないと生きていけない と思っていたとしても、まず神様に捧げていきましょう。
そうすれば何が起こるでしょうか?

奇跡が起こるんです。神のみわざが起こるんです。皆さんの生活の中で起こるんです。

皆さんが今日語られた神の御言葉に従って、エリヤのように、このやもめのように持っているものを神様のために捧げていくならば、今年1年、、神様の大きな祝福があなたに与えられることを信じます。
今年の間に、神様が約束の通り、私の生活を守ってくださった。
私の子名は尽きず坪の油を鳴らなかったと言う証が、神に従う皆さんを通して、たくさん生まれていくことを神様の皆によって信じます。
最後に神に従ったものに起こる、神の約束を、一緒に読んで祈っていきたいと思います。

15 彼女は行って、エリヤのことばのとおりにした。彼女と彼、および彼女の家族も、長い間それを食べた。
16 エリヤを通して言われた主のことばのとおり、かめの粉は尽きず、壺の油はなくならなかった。

聖書(1列王記17:15-16)
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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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