弟子の立場「あなたは神の国の大使です」聖書(マタイ10:40-42)

20220911
この記事は約9分で読めます。

40 あなたがたを受け入れる人は、わたしを受け入れるのです。また、わたしを受け入れる人は、わたしを遣わされた方を受け入れるのです。
41 預言者を預言者だからということで受け入れる人は、預言者の受ける報いを受けます。また、義人を義人だからということで受け入れる人は、義人の受ける報いを受けます。
42 まことに、あなたがたに言います。わたしの弟子だからということで、この小さい者たちの一人に一杯の冷たい水でも飲ませる人は、決して報いを失うことがありません。」

聖書(マタイ10:40-42)

はじめに

5月に、日本CCC代表の江渕さんとYouTubeコラボを撮影しました。
そろそろ、YouTubeでも公開されますが、江渕さんが大学生でクリスチャンになったきっかけは、シゲさんという魅力的なクリスチャンの先輩がいたからです。

シゲさんのようになりたい。シゲさんがクリスチャンなら俺もなってみようかな。そのように考えたのがきっかけです。

みなさんが信仰を持ったきっかけもそうだったのではないでしょうか?
魅力的なクリスチャンが周りにいたから。

あなたが口先だけで「クリスチャンって人生変わるよ」というよりも、あなたが魅力的すぎて「なんで、そんなに楽しそうなの?とか、なんでそんなに自信があるの?」と聞かれる方がいいでしょう。
聞かれなくても、魅力的な人は、言葉に説得力があります。

でも、ここで思う人がいるわけです。

「俺は、私は、全然魅力的じゃない」
「いつも失敗してるし、クリスチャンとしてもダメダメ」
「俺には無理だ」

安心してください。

そんなあなたも魅力的なクリスチャンになることができます。

その立場こそが、今日のポイント。

「あなたは神の国の大使」ということです。

これを知っている人は、自信があります。
なぜなら、神の代理としての、権威と品格を持っていることに気づくからです。

それが、魅力になるのです。

早速、今日の箇所を読んでみましょう。

40 あなたがたを受け入れる人は、わたしを受け入れるのです。また、わたしを受け入れる人は、わたしを遣わされた方を受け入れるのです。

これ、すごいことが書いています。
あなたを受け入れたら、それはイエス様を受け入れたことだと言っているのです。

なぜですか?
「あなたは神の国の大使」だからです。

この「受け入れる」という言葉の意味は、おもに「家に」受け入れることを指します。
当時の弟子たちは、宣教旅行をしていたので、その日その日、いく先々の町で泊まる場所が必要だったんです。

でも、ここでの受け入れるとは、単に、家に泊まらせることだけではありません。
「受け入れる」のギリシャ語の原語、デコマイは他者から伝えられた何かを自分のために「受け入れる、包容する、歓待する」ことを意味します。

つまり、弟子たちの教えを受け入れることも暗示しているのです。

当時のユダヤ人の考えでは、 ある人の代理人はその人自身と同じく扱われました。
まあ、今もそうです。

ガーデンチャーチのスタッフは、他の教会の牧師先生と連絡することがあると思います。
その時に、「ゆうき牧師に頼まれて、連絡しました」といえば、相手は「ゆうき牧師」の代理として、対応するでしょう。

でも、もし、それを言わずに、ただ「こんにちは。先生、今度教会に来てくれますか?」って言っても、「え?それは教会として言ってるの?君はどの立場なの?」と思われて、「私が直接、ゆうき牧師と確認してみます」と言われるかも知れません。

当時の弟子たちは、イエス様の弟子ですと、ちゃんと最初に言っていたはずです。
イエス様の弟子と聞いて、どうするかは、受け入れる側の人が判断したでしょう。

神様から派遣されているというのは、神の国を代表する大使です。

大使とは、辞書によると、外交使節の最上位の階級です。
つまり、すごい役職だということです。

あなたが信じようが、信じまいが、神様はあなたを大使に任命していることを忘れないでください。

こんな私でいいんですか?いいんです。

なぜかというと、神の言葉に力があり、聖霊があなたを助けるので、神様はあなたを用いることができるんです。

今日の箇所には、神の大使という立場として覚えておきたい2つのことが書かれています。

①あなたが伝える「福音」を受け入れる人は救われる

41 預言者を預言者だからということで受け入れる人は、預言者の受ける報いを受けます。また、義人を義人だからということで受け入れる人は、義人の受ける報いを受けます。

ここに二つの例えが出てきます。
「預言者」と「義人」は、具体的にだれかを意味するのではなく、神を代表する人、つまり神の国の大使を指します。
今日の箇所ではそれは、「弟子」ですね。

この弟子たちは、使徒とも呼ばれます。
なぜ、使徒という別名があるのか気になりませんか?

そもそも使徒とは、ギリシャ語で「アポストロス」と言って、「送る」というい意味です。
つまり、使徒とは、イエス様から派遣された弟子のことを言うのです。

なぜ、「派遣されているか」が大事なのかというと、派遣元である神様の言葉を受け入れた人には報いがあるからです。

今日の箇所にも、

「預言者を受け入れる人は、預言者の受ける報いを受ける」
「義人を受け入れる人は、義人の受ける報いを受ける」

とありますね。

報いとはなんでしょう?

イエス様の言葉を受け入れる報い。
それは、「救い」です。

そもそも、なぜ、キリストを信じるだけで救われるのか?って考えたことありますか?

イエス様は、神の代理だからです。
もちろん、イエス様は神です。

でも、イエス様は神から派遣されたとご自身でおっしゃっています。

わたしを愛さない人は、 わたしのことばを守りません。 あなたがたが聞いていることばは、 わたしのものではなく、 わたしを遣わした父のことばなのです。

聖書(ヨハネ14:24)

派遣された人は、派遣した人と同じ力を持っています。

保険の外交員で考えてみましょう。

あなたは「プルデンシャル生命の吉田」という方と知り合いになりました。
話を聞いて保険に入ることにしました。

彼と契約すれば、プルデンシャル生命の商品を買うことになります。
吉田くんが開発した商品ではありません。

なぜでしょうか?
彼は、会社から派遣されているからです。
代理店(あるいは代理人)として、ライセンスを付与されているからです。

彼が、本当に会社からライセンスが付与されて派遣されているかどうかは、その人の話している内容、つけているバッジ、持ってきた資料を見ればわかります。
何なから、会社に電話して在籍を確認すればいいんです。

でも、実際は、あなた本当に「プルデンシャル生命の方ですか?」「プルデンシャル生命の保険なら入りたんだけど」
っていう人は少ないでしょう。

むしろ、「プルデンシャル生命って何?大丈夫なの?」という人に、外交マンの吉田くんが信頼を勝ち取ることで、「プルデンシャル生命」が信頼されて契約が生まれるのです。

目の前の外交マン、吉田くんが信頼できるので、派遣元の会社も信頼する。

実は、キリストもそうなんです。
そもそも、天の父なる神を信じていて、次にキリストというパターンよりも、キリストを通して神を知るパターンが圧倒的に多いのです。
そもそも、天の父なる神を信じていて、というパターンはユダヤ人特有のものです。

僕ら異邦人は、逆です。

だから、人となってきたキリストを知れば、天の父なる神を知れるのです。
なので、聖書はキリストをゴリ押ししているのです。

では、なぜ、キリストを通さないと救われないのか?

僕ら異邦人は、聖書を読む習慣も文化もありません。
つまり、どの神が本物かわからないんです。

そもそも、神っているの?というレベルです。
本当の神にたどり着くことが極めて難しいのが日本人です。

しかも、本当の神(聖書では天の父)は、聖なる方なので、罪人である私たちは近づけないのです。
なので、代わりに、人となってイエス様がきてくれて、福音を語られた。

このイエス様の権限、福音のライセンスは、弟子たちに、そして、現代では私に、あなたに託されているのです。

なので、あなたが伝える福音の言葉を誰かが信じれば、その人は派遣元の力によって、救われるのです。

神の大使という立場として覚えておきたい2つのこと

②あなたが伝える「福音」を受け入れる人は必ずいる

42 まことに、あなたがたに言います。わたしの弟子だからということで、この小さい者たちの一人に一杯の冷たい水でも飲ませる人は、決して報いを失うことがありません。」

「水一杯」を飲ませることは、お客さんを受け入れる行為です。
つまり、42節も、私たちの言葉を受け入れる人には報いがあるよという強調です。
しかし、逆を言えば、「受け入れる人は必ずいる」という意味が隠されているのです。

イエス様に派遣された弟子たちは言われた通りに、福音を宣べ伝えました。
迫害もありましたが、信じる人は増えていきました。

ヨーロッパやアジアに教会がたてあげられ、新約聖書には「コリント人への手紙」など、新しい教会がたくさん誕生した証拠が残っています。
新約聖書の最後の黙示録が書かれてから約200年後、最終的に当時最大のローマ帝国がキリスト教国家になります。

迫害していた国が、受け入れるのです。

旧約聖書を読んでも、迫害する人もいれば、受け入れいる人が必ずいたことが書かれています。

出エジプト記で殺されそうになったモーセを育てたファラオの娘。
ヨシュア記、エリコに行った偵察隊を救った異邦人のラハブ。
ヨナ記、預言者ヨナのメッセージを受け入れたアッシリアの人々。
ダニエル記で、バビロンの王ネブカデネザルは聖書の神を礼拝しました。

他にもたくさんあります。

大事なのは、「福音を受け入れる人は必ずいる」ということです。

ただし、割合はその時代によって、国よっても、変わります。

日本は1%でもアメリカは50%。
国によって、時代によって変わります。

まあ、そんなことはどうでもいいでしょう。

受け入れるかどうかはコントロールできない。
割合はコントロールできない。

でも、伝えることはコントロールできる。
私たち次第。

120人が働く銀行の支店、3年間自分がクリスチャンであることを明言して働きました。
辞める時、隠れクリスチャン2名が発覚。
自分がきっかけで救われた人1名。

多いですか?少ないですか?

多いか、少ないかは知らんですが、大事なのは、「福音を受け入れる人はいた」ということです。

ガーデンチャーチをして2年で、洗礼者が13人。
多いですか?少ないですか?

多いか、少ないかは知らんですが、大事なのは、「福音を受け入れる人はいた」ということです。

終わりに

ポイント
あなたは神の国の大使です。

神の大使という立場として覚えておきたい2つのこと

  • ①あなたが伝える「福音」を受け入れる人は救われる
  • ②あなたが伝える「福音」をを受け入れる人は必ずいる

あなたは、神の大使としての高貴な立場であることを認識しましょう。
あなたは、神の国の権威を持っています。

福音を宣べ伝え、その人の永遠を変える特権を持っています。
その人の人生を変えるイエスの名前を知っています。

であるなら、職場で、家庭で、友達の中で、普段の生活の中で、堂々と生きましょう。
堂々と、自信を持って、福音を伝え、福音に生きていきましょう。

あなたを見て、「派遣元」に興味を人が必ず現れることを信じます。

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この記事を書いた人

牧師。ライフコーチ。
1985年札幌で生まれる。小樽商科大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行で3年間勤務。関西聖書学院(KBI)で1年間聖書を学ぶ。CCC(Campus Crusade for Christ)短期宣教を通じて出会った、当時CCC専任スタッフのク・ソンリムと2012年に結婚。2013年から3年間ソウル・オリュン教会日本語礼拝部伝道師として仕えつつ、トーチ・トリニティ神学大学院英語コース修士課程(Torch Trinity Graduate University/Master of Divinity)を修める。2016年から3年間、母教会札幌キリスト福音館で牧師として仕えた後、2019年より、札幌ガーデンチャーチを開拓。

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