Wikipediaには、「キリスト教は、ナザレのイエスをキリストとして信じる宗教」と説明されています。
「キリスト」とは、ヘブライ語で「メシヤ」といいます。
「メシヤ」という語は旧約聖書に39回出てきて、イスラエル民族は「王なるメシヤがイスラエルに来られ、神が治める神の国が確立される」と信じていました。
なので、イエスをキリストと信じるには、旧約聖書からの流れをつかむ必要があります。
イエスさまは3つの働きを通して、ご自分がメシヤ(キリスト)であることを証明されました。
イエスはガリラヤ全域を巡って会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、民の中のあらゆる病、あらゆるわずらいを癒やされた。
聖書(マタイ4:23)
①会堂で教える(Teaching)
イエス様は、ユダヤ教の会堂に行き、旧約聖書を解釈して説明されました。
異邦人より先に、ユダヤ民族がイエス様をメシアとして受け入れることが、最優先だったからです。
16 それからイエスはご自分が育ったナザレに行き、いつもしているとおり安息日に会堂に入り、朗読しようとして立たれた。
17 すると、預言者イザヤの書が手渡されたので、その巻物を開いて、こう書いてある箇所に目を留められた。 聖書(ルカ4:16-17)イエスは人々に向かって話し始められた。「あなたがたが耳にしたとおり、今日、この聖書のことばが実現しました。」 聖書(ルカ4:21)
旧約聖書のメシヤ預言は、イエス様の誕生により成就したと教えらました。
②神の国の福音を宣べ伝える(Preaching)
私たちは「福音」と聞くと、「キリストの十字架の死と復活」を思い浮かべます。
しかし、この時は、イエス様はまだ、十字架にかかっていません。
でも、そのイエス様が、福音を宣べ伝えているのです。
この時からイエスは宣教を開始し、「悔い改めなさい。天の御国が近づいたから」と言われた。
聖書(マタイ4:17)
天の御国とは神の国のことです。
神の国とは、メシアが治める王国のことです。
「ユダヤ人の王として、旧約聖書に預言されていたメシヤ(キリスト)が、イスラエルにこられた!」
本来これが福音なのです。
ユダヤ人ではない私たちにとっては、再臨のイメージです。
なぜなら、結局イエス様は、多くのユダヤ人にメシアと認められず、十字架にかかったからです。
その十字架の死と復活によって、神の国の福音は、ユダヤ人だけではなく、全世界に広がったのですから、まさに福音(Good News)です。
③癒す(Healing)
これは、悪霊を追い出す働きも含みます。
当時、パリサイ人によって、メシヤ(キリスト)は次の三つのことをすると教えられていました。
全て旧約聖書に預言されています。
A. 生まれつき目の見えない人を癒す (ヨハネ 9:1-7)
B. ツァラアトの人を癒す (マタイ11:2-6)
C. 目も見えず、ロも聞けない人で悪霊に取り付かれている人を癒す (マタイ11:2-6)
イエス様は、これらのことを口先だけなく、イスラエル中で実際に行いご自身がキリストであることを証明されたのです。
イエス様は三つの働きをしました。
①会堂で教える(Teaching)
②神の国の福音を宣べ伝える(Preaching)
③癒す(Healing)
これは、イエスこそが、旧約聖書の初めから預言されており、イスラエルを治める王だということを人々に証明するためでした。
この聖書の最初からの流れを知ってこそ、イエス様が本当にキリストであることをしっかり信じることができるのです。